飛行機に乗るとき、どの航空会社を選ぶか迷ったり、どんな機材が使われているのか気になったりする人は意外と多いですよね。大空を飛ぶ旅客機にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や快適性が異なります。この記事では、人気のエアラインを中心に使用される代表的な機材をピックアップし、便数や所要時間、使用される路線の特徴などを詳しく解説します。あなたの次のフライト選びの参考になれば幸いです。

目次
- エアラインと機材の基礎知識
- 日本航空(JAL)の機材と特徴
- 全日本空輸(ANA)の機材と特徴
- エミレーツ航空(Emirates)の機材と特徴
- シンガポール航空(Singapore Airlines)の機材と特徴
- ルフトハンザドイツ航空(Lufthansa)の機材と特徴
- カタール航空(Qatar Airways)の機材と特徴
- キャセイパシフィック航空(Cathay Pacific)の機材と特徴
- デルタ航空(Delta Air Lines)の機材と特徴
- アメリカン航空(American Airlines)の機材と特徴
- エールフランス(Air France)の機材と特徴
- ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)の機材と特徴
- 飛行機選びのポイントとおすすめの利用シーン
- 主要国際路線の比較表
- おすすめの旅行シーズンや目的地の選び方
- まとめ
1. エアラインと機材の基礎知識

飛行機の「機材」という言葉は、航空業界では「使用される飛行機の機種」を指す場合が多いです。たとえば「ボーイング777(トリプルセブン)」や「エアバスA350」といった名称を聞いたことがあるかもしれません。そういった機材によって座席の配置や快適度、運航コストや燃費などが大きく変わります。
- 機体メーカーの主な種類
- ボーイング社(アメリカ): 代表機種はB737、B747、B777、B787など
- エアバス社(欧州): 代表機種はA320ファミリー、A330、A350、A380など
- ワイドボディ機とナローボディ機
- ワイドボディ機: 座席が左右に3列ずつ配置されるような大型の機体(例: B777、B787、A350、A380など)
- ナローボディ機: 1通路のみの中型~小型機(例: B737、A320ファミリーなど)
- 機材によって違うもの
- 航続距離: 燃料を積む量やエンジン性能によって長距離路線に適した機材と短距離向けの機材がある
- 座席配置: ビジネスクラスやプレミアムエコノミー、エコノミーなどの配列やシートピッチが異なる
- 快適性: 気圧や湿度をより地上に近い状態に保ちやすい最新機材(B787やA350など)は、長時間フライトでも疲れにくいといわれる
- 燃費性能: 新型エンジンや軽量素材の導入で航空会社のコストにも影響する
この記事では、多くの国際線・国内線で使用される人気エアラインをピックアップし、それぞれがよく使う機材と主な路線、便数の目安、所要時間の目安、使用される時間帯などについて触れていきます。さらに旅行シーズンや旅行先の決め方についても参考になる情報を盛り込みますので、ぜひ最後までご覧ください。
2. 日本航空(JAL)の機材と特徴【2025年10月時点】

2-1. 主な使用機材
エアバスA350-900・A350-1000
JALの新しい主力機材。A350-900は国内幹線、A350-1000は国際線のフラッグシップとして展開中。燃費性能と静粛性が高く、JALの最新シート(新ファースト・新ビジネス)が搭載されたA350-1000は北米・欧州の長距離路線で活躍。
ボーイング787-8 / 787-9(Dreamliner)
国際線・中距離路線の柱。JAL独自のSky Suite仕様(フルフラットのビジネス)が多く、静かな機内環境が特徴。2025年時点でもJAL国際線の運用数は最大クラス。
ボーイング777-300ER
長距離国際線で活躍してきたが、A350-1000への置き換えが進行中。2025年11月時点では路線によってはまだ運航が続いており、アメリカ・欧州の一部線で使用中。しかし退役は近い段階。
ボーイング767-300ER
国内幹線や一部アジア路線で引き続き活躍。古い機材だが信頼性が高く、2025年でも現役数が多い。A321neoやA321LR、A220などの導入が決まっているため、今後は順次縮小。
ボーイング737-800
国内線の主力ナローボディ。短中距離で安定した運用が続く。2020年代後半以降はA321neo系への更新が予定されているが、2025年時点では多数が主力として残る。
ボーイング737 MAX 8(導入予定段階)
2025年11月時点では試験導入前の段階。将来の短距離路線の主役として計画は進行している。
| 機材 | 座席数の目安 (代表的な仕様) | 主なクラス構成 | 主な投入路線の例 | 機内の特徴・コメント | 備考(更新・ポジション) |
|---|---|---|---|---|---|
| エアバスA350-1000 (351・国際線) | 約239席(4クラス) | ファースト6/ビジネス54/プレエコ24/エコノミー155 | 羽田-ニューヨーク、ロサンゼルス、ダラス・フォートワース、ロンドン、パリなど長距離幹線 | JALの最新フラッグシップ。全クラスで新シートを採用し、個室感の高いファースト・ビジネスと静粛性の高い機内が特徴。長距離線でも疲れにくい快適性を重視した仕様。 | 従来の777-300ERの後継ポジション。今後も国際線主力として増備・路線拡大が進む見込み。 |
| エアバスA350-900 (359・国内線) | 約369席(3クラス/代表仕様) | ファースト12/クラスJ94/普通席263 | 羽田-新千歳、伊丹、福岡、那覇など国内幹線 | 国内線のフラッグシップ機。静粛性と広い客室が特徴で、クラスJ・ファーストともにシートピッチが広く、個人モニターや電源も充実。短~中距離でも快適性重視なら狙いたい機材。 | 今後も777-200/300の代替として投入路線が拡大。羽田発の主要路線で見かける頻度が高い。 |
| ボーイング787-9 (789・国際線中心) | 約195~203席(3クラス) | ビジネス44~52/プレエコ35/エコノミー116 | 羽田・成田-欧州、北米、東南アジアなど中長距離国際線 | JAL SKY SUITE ⅢビジネスやJAL SKY WIDERエコノミーを搭載。8列配置のエコノミーで横幅に余裕があり、全クラスとも電源・IFEが充実。路線によってビジネスの席数が多いプレミアム寄りの仕様もある。 | 燃費に優れたドリームライナー。A350-1000と組み合わせて、今後の国際線主力の一角を担う機材。 |
| ボーイング787-8 (788・国際線+一部国内) | 国際線仕様:約186~206席前後/国内線仕様:約291席 | 国際線はビジネス+プレエコ+エコノミーの3クラス構成が中心。国内線はファースト/クラスJ/普通席の多席数仕様。 | 成田・羽田発の中距離国際線、那覇など一部国内幹線(期間限定運用を含む) | ドリームライナーの初期導入機。777より一回り小さく、需要に合わせた中型機として運用。LED照明や電子シェードなど快適性の高いキャビンで、エコノミーも8列配置の広めの座席が特徴。 | 一部はZIPAIRへ移籍済み。今後は国内線転用や路線見直しが進むとみられ、機材によって内装仕様に差がある点に注意。 |
| ボーイング777-300ER (773・国際線) | 約230~250席(3クラス・4クラス混在) | ファースト/ビジネス/プレエコ/エコノミー(路線・仕様により異なる) | 羽田・成田-北米・欧州など超長距離国際線(A350-1000への置き換え進行中) | 長年JALのフラッグシップとして活躍してきた大型ワイドボディ。SKY SUITE導入機ではビジネス全席フルフラット・全席通路アクセスを実現。機齢が高い機材もあるが、サービス水準は依然として高い。 | 2020年代半ばから段階的に退役が進行。A350-1000へのリプレースにより、今後目にする機会は徐々に減っていく方向。 |
| ボーイング767-300ER (763・国際線+国内線幹線) | 国際線仕様:約199席(2クラス)/国内線仕様:約250席前後 | ビジネス+エコノミー(国際線)/ファースト+クラスJ+普通席(国内線の一部) | 羽田・成田-ソウル、台北、上海、ホノルルなどの中短距離国際線/羽田-新千歳・福岡など一部国内幹線 | JALの中堅機として長く使われてきたベストセラー。SKY SUITE II導入機では全席通路アクセスのビジネスと2-3-2配列のエコノミーで人気。機齢は高めだが、座席レイアウトがゆったりしている機材も多い。 | 今後はA321neoや787・A350への置き換え対象。中距離インバウンド・リゾート路線中心に残存運用が続く見込み。 |
| ボーイング737-800 (738/73H・国内線+近距離国際線) | 国内線仕様:約165席(クラスJ20+普通席145 など) 国際線仕様:約144~165席 | クラスJまたはビジネス+エコノミーの2クラス構成 | 羽田-伊丹・福岡・新千歳などの国内幹線/成田・関空発の近距離国際線(ソウル、上海、台北など) | 細身のナローボディ機で、需要の読みにくい時間帯や地方路線にも投入しやすい万能選手。機材によってはWi-Fi・USB電源も完備。短距離区間が中心だが、クラスJを選ぶと足元に余裕が出て快適。 | 今後は後継機の737-8(MAX)やA321neoへの更新が計画されており、2030年前後にかけて段階的に置き換えが進む見通し。 |
「2025年10月現在の運航状況をもとにした代表的な仕様であり、路線や季節によって座席数・クラス構成は変わる」
2-2. 運用路線の例

国内線
羽田~札幌・福岡・沖縄
A350-900や787、767が多く投入される。A350が国内線の主力に移行しつつある。
羽田~伊丹
A350-900、787、767が中心。
羽田~石垣・那覇
A350-900・787が頻繁に投入。
近距離国際線(アジア)
羽田・成田~ソウル・台北・上海
737-800、767-300ER、787-8 が多い。
一部の便ではA350-900も投入されることがある。
中距離国際線(東南アジア)
羽田~バンコク・シンガポール・クアラルンプール
主力は787-9。
777-300ERがまだ投入される便もあるが、A350-1000への置き換えが進行中。
長距離国際線(北米・欧州)
A350-1000が主役に移行中。
特に羽田~ロサンゼルス、羽田~ニューヨーク、羽田~ロンドンでの投入が進む。
777-300ERは順次縮小中だが、2025年11月時点ではまだ限定的に運航されている。
2-3. 便数や所要時間の目安

羽田~札幌(新千歳)
所要時間:約1時間30分
1日15~20便程度(JALグループ全体)
羽田~福岡
所要時間:約1時間50分
1日15便前後
成田~ロサンゼルス
所要時間:約9時間30分~10時間
1日1便前後(スケジュールにより増減)
羽田~ロンドン(ヒースロー)
所要時間:約12時間30分
原則1日1便(A350-1000投入が中心)
2-4. 機材選びのポイント

A350シリーズが最も快適
A350-900(国内線)やA350-1000(国際線)は、新造機のため騒音が小さく、揺れが少ない。
特にA350-1000は最新シートと新ビジネスクラス(個室型)が高評価。
787シリーズも快適で人気
機内湿度が高めで疲れにくく、Sky Suite仕様なら国際線で最高クラスの快適性。
777シリーズは徐々に置き換えフェーズ
2025年11月時点ではまだ運航されているが、今後A350に順次入れ替えられるため搭乗できる機会は減っていく。
国内線の快適さ重視ならA350-900を選ぶ価値が高い
座席ピッチ・機内の静けさ・新しさのバランスが良い。
国際線のおすすめはA350-1000または787
A350-1000の個室型ビジネス、787のゆとりあるキャビンは特に高い評価。
3. 全日本空輸(ANA)の機材と特徴【2025年10月時点】

3-1. 主な使用機材
ボーイング777-300/777-200シリーズ
ANAでは2025年3月末時点で777-300が18機、777-200が10機保有しています。国際線・国内幹線のワイドボディ主力として長年活躍してきた機材です。今後、燃費改善型や新型機材への更新が課題となっています。
ボーイング787-8/787-9/787-10(Dreamliner)
787-9が43機、787-8が36機保有というデータがあります。 ANAは787シリーズのローンチカスタマーであり、機内の湿度・気圧・静粛性に優れた構成となっており、長距離国際線において快適性を重視した仕様の導入が進んでいます。
ボーイング767-300(および767-300ER)
2025年3月末時点では767-300が15機というデータがあります。中距離国際線や国内幹線に根強く使用されており、整備実績・信頼性ともに高い機材です。
ボーイング737-800/737-700(ナローボディ)
国内線・近距離国際線での主力機材として投入されており、短・中距離路線で安定した運用を行っています。座席数としては、737-800が167席という代表値も公式データにて確認できます。
エアバスA321neo/A321XLR(導入決定)
2025年6月に、ANAホールディングスがA321neoを24機、A321XLRを3機発注した発表があります。 将来の短・中距離および需要変動に強いフレキシブルな路線での使用を見据えた戦略的機材です。
| 機材 | 座席数の目安 (代表的な仕様) | 主なクラス構成 | 主な投入路線の例 | 機内の特徴・コメント | 備考(ポジション・更新状況) |
|---|---|---|---|---|---|
| エアバスA380-800 (FLYING HONU・国際線) | 約520席(4クラス) | ファースト/ビジネス/プレミアムエコノミー/エコノミー | 成田-ホノルル線専用機材 | 2階建て超大型機。ハワイ線向けに特化したレイアウトで、カウチシートなど家族旅行に向いた座席も設定されている。機内サービス・演出もホノルル路線に合わせた特別仕様。 | ANAのハワイ戦略の象徴的機材。今後もホノルル線のフラッグシップとして運用継続の見込み。 |
| ボーイング787-10 (781・中距離国際線) | 約290席(3クラス) | ビジネス/プレミアムエコノミー/エコノミー | 羽田・成田発着のアジア主要都市線など中距離国際線 | 胴体を延長したドリームライナー最大モデル。座席数を確保しつつ、湿度・気圧・静粛性といった787共通の快適性を維持。需要の多いアジア路線で高い輸送効率を発揮。 | 比較的新しい導入機材で、今後もアジア路線を中心に運航拡大が期待される。 |
| ボーイング787-9 (789・中長距離国際線の主力) | 約215~240席(3クラス・一部4クラス) | ビジネス/プレミアムエコノミー/エコノミー(一部ファースト設定便あり) | 羽田・成田-ニューヨーク、ロンドン、フランクフルト、シンガポール、バンコクなど中長距離国際線 | ANA国際線の軸となる機材。ビジネスクラスはフルフラット・全席通路アクセスのスタッガード配列が中心で、プレエコ・エコノミーも電源・モニター完備。機内の乾燥が少なく、長時間フライトでも体への負担が軽い。 | 今後も長距離線での増便や新規路線の主役として使われ続ける想定。777の一部を置き換えるポジション。 |
| ボーイング787-8 (788・国際線+一部国内線) | 国際線仕様:約170~190席/国内線仕様:約240~260席 | 国際線はビジネス+プレエコ+エコノミーの3クラスが中心。国内線はプレミアムクラス+普通席の多席数仕様。 | 成田・羽田発のアジア・オセアニア路線/那覇など需要の多い国内線で期間限定運用されることもある。 | 787シリーズの初期モデルで、窓が大きく電子シェードを採用。777より一回り小さい中型ワイドボディとして、需要に応じた柔軟な運用が可能。 | 一部機材はグループ内で運用見直しが進んでおり、路線や座席仕様の変化が比較的多い機種。 |
| ボーイング777-300/777-300ER (773・国際線+一部国内線) | 約250~300席(3~4クラス) | ファースト(一部)/ビジネス/プレミアムエコノミー/エコノミー | 羽田・成田-北米・欧州など長距離国際線/繁忙期の国内幹線 | 長年ANAのフラッグシップとして活躍してきた大型ワイドボディ。ビジネスはフルフラットシートを搭載した機材が多く、エコノミーも機材によってはゆったりした座席配置。ただし機齢が高い機体も増えてきている。 | 今後は787や次世代機への置き換えが進む想定。搭乗できる期間は徐々に限られてくるため、777狙いで予約する価値もある。 |
| ボーイング777-200/777-200ER (772・国内幹線中心) | 約380~400席(2クラス・3クラス) | プレミアムクラス+普通席/一部はビジネス相当席を含む構成 | 羽田-新千歳・福岡・那覇など国内幹線の繁忙時間帯 | 大きな胴体と多席数が特徴の国内線向け777。乗り心地が安定しており、プレミアムクラスでは2-3-2配列などゆとりあるレイアウトの機材も多い。 | A321neoや787への置き換え候補。今後機数は徐々に減っていく方向で、搭乗チャンスは次第にレアになっていく見込み。 |
| ボーイング767-300/767-300ER (763・国内幹線+中距離国際線) | 国内線仕様:約260席前後/国際線仕様:約200席前後 | 国内線はプレミアムクラス+普通席。国際線はビジネス+エコノミーの2クラスが中心。 | 羽田-新千歳・福岡など国内幹線/羽田・成田-ソウル、台北、香港など近中距離国際線 | ANAを支えてきた中堅ワイドボディ。2-3-2配列のエコノミーなど、横方向の窮屈さが少ないレイアウトが魅力。機齢は高いものの、整備・信頼性の評価は高い。 | 順次、新世代ナローボディや787へ更新予定。中距離アジアや繁忙期国内線で、まだしばらくは活躍が続く。 |
| ボーイング737-800 (738・国内線+近距離国際線) | 約165席(2クラス) | プレミアムクラス8~12席+普通席150席前後 | 羽田-伊丹・福岡・新千歳など国内幹線/成田・関空発のソウル、台北、上海など近距離国際線 | 細身のナローボディで、短距離区間の高頻度運航に適した機材。プレミアムクラスを選べば足元に余裕があり、短時間でも快適性が高い。普通席も座席幅が比較的広めと評価されることが多い。 | 将来的には737-8(MAX)やA321neoへの更新が見込まれるが、2025年時点では依然としてANA短中距離ネットワークの主力。 |
| エアバスA321neo/A320neo (ナローボディ新世代機) | A321neo:約190席前後/A320neo:約160席前後 | プレミアムクラス+普通席(国内線)/ビジネス+エコノミー(国際線仕様) | 羽田・成田発の国内線・アジア近距離路線を中心に順次投入 | 新世代エンジンと翼の改良による高い燃費性能が特徴。客室デザインも新しく、LED照明や大型手荷物棚などを採用。短中距離でも快適性を重視した路線での投入が期待される。 | 2020年代後半のANAフリート更新の柱となる機材群。737や767の一部を置き換える役割を担う。 |
「2025年10月現在の運航状況をもとにした代表的な仕様であり、路線や季節によって座席数・クラス構成は変わる」
3-2. 運用路線の例

国内線
羽田~福岡・羽田~新千歳などの主要幹線では、777や767が投入されるほか、787や737-800も活躍しています。787の国内線施工や大型機材による快適性重視のシフトも見られます。
アジア路線(短距離・中距離国際線)
羽田・成田発~台湾、香港、シンガポール、東南アジア方面では、787や767を使用する便が中心です。近距離・中距離ともに機材が最適化されています。
北米・欧州路線(長距離国際線)
成田・羽田~ニューヨーク・ロサンゼルス・フランクフルト・ロンドンなどでは、777または787が主に使用されており、787の導入により燃費・快適性を両立した運用が進んでいます。
3-3. 便数や所要時間の目安

羽田~福岡
所要時間:約1時間50分前後。1日10便以上運航されることが多いです。
成田~ニューヨーク
所要時間:約13〜14時間程度。1日1便程度の運航が一般的です。
羽田~シンガポール
所要時間:約7時間前後。朝便・深夜便など複数バリエーションが存在します。
3-4. 機材選びのポイント
最新鋭機材で快適性重視なら787シリーズ
787-8/787-9ともに機内湿度や気圧改善・静粛性・電源・IFE(機内エンターテインメント設備)などで優れた仕様が多く、国際線での選択肢として非常に魅力です。
777シリーズは実績・安心感が高いが更新検討中
ワイドボディで定評ある777シリーズは今なお主力ですが、燃費・環境性能の観点から将来の更新対象となっており、搭乗時には機齢や仕様(シート・改装状況)を確認する価値があります。
ナローボディ・近距離路線では737-800が安定選択
国内線・近距離国際線ではコスト効率・頻度ともに優れており、クラス構成を踏まえて「プレミアムクラス」や「クラスJ」的なサービスを押さえておくと快適性が上がります。
将来志向:A321neo/XLRの選択肢も注目
発注済みのA321neo/XLRは、将来的に中堅・短中距離路線の主力に成長が見込まれており、「次世代機材を狙いたい方」は導入後の仕様や国内幹線投入タイミングをチェックしておくと良いでしょう。
4. エミレーツ航空(Emirates)の機材と特徴
4-1. 主な使用機材
- エアバスA380: 世界最大の旅客機。エミレーツ航空の象徴的な機材で、ファーストクラスにはシャワールームがあるなど豪華な設備。
- ボーイング777-300ER: エミレーツが大量導入しているワイドボディ機で、長距離路線の主力。
4-2. 運用路線の例
- 中東拠点路線(ドバイ発着): ドバイ~ヨーロッパ各都市、ドバイ~北米路線、ドバイ~アジア主要都市。
- 日本路線: ドバイ~成田、ドバイ~羽田、ドバイ~関西などをA380またはB777-300ERで運航。
4-3. 便数や所要時間の目安
- ドバイ~成田: 所要時間は約10~11時間程度。1日1便(A380またはB777-300ER)。
- ドバイ~ロンドン(ヒースロー): 所要時間は約7時間程度。1日に複数便運航。
- ドバイ~ニューヨーク(JFK): 所要時間は約14時間程度。1日に複数便あり(A380が多い)。
4-4. 機材選びのポイント
エミレーツ航空といえばA380の圧倒的な存在感が魅力。2階建て構造の機内で、エコノミーでも比較的ゆとりを感じられる造りになっています。機内エンターテインメントや食事にも定評があり、長時間フライトが楽しみに変わるほど。B777-300ERも最新シートが導入されている場合が多いため、路線によってはA380とほぼ同様の快適性が得られます。
5. シンガポール航空(Singapore Airlines)の機材と特徴【2025年10月時点】
5-1. 主な使用機材
Airbus A350‑900/A350-900ULR:長距離・超長距離路線向け主力機材。燃費・静粛性に優れ、超長距離飛行を実現する仕様も導入されています。
Airbus A380‑800:SIAのラグジュアリー路線用大型ワイドボディとして位置づけられ、ファーストクラス・スイートの豪華仕様を備えています。
Boeing 777‑300ER:ミドル~ロングレンジの国際線に広く投入されており、SIAのビジネスクラス仕様が評価されています。
Boeing 787‑10:中距離~中長距離路線において、比較的新しいワイドボディ機として運用されており、需要の分散化・燃費性能改善に寄与しています。
| 機材 | 座席数の目安 (代表的な仕様) | 主なクラス構成 | 主な投入路線の例 | 機内の特徴・コメント | 備考(ポジション・更新状況) |
|---|---|---|---|---|---|
| エアバスA380-800 (長距離フラッグシップ) | 約470~480席(4クラス・新仕様) | スイート6/ビジネス約78/プレミアムエコノミー約44/エコノミー約340 | シンガポール-ロンドン、シドニー、香港など需要の高い長距離・地域幹線 | シンガポール航空の象徴ともいえる2階建て超大型機。スイートは完全個室型でダブルベッドにできる仕様もあり、ビジネスも上階に広々と配置。ラウンジ的スペースを備え、機内で「ホテル滞在」に近い体験ができる。 | 一時は退役も取り沙汰されたが、新キャビンへの改修を経て主力路線で運航継続。機材数は限定的なため、搭乗できる路線と時間帯は事前チェックが必須。 |
| エアバスA350-900 (A350-900・長中距離用) | 約250~300席(3クラス中心) | ビジネス/プレミアムエコノミー/エコノミー (一部中距離仕様は2クラス) | シンガポール-成田・羽田・関西・チャンギ発着の欧州線・中東線・一部豪州線など | 燃費・静粛性に優れた新世代ワイドボディ。ビジネスは1-2-1配列のフルフラットで、横幅が広く対角線に寝る独特のレイアウト。プレミアムエコノミーもシートピッチ・幅ともに余裕があり、長時間フライト向き。 | 今後のSIA長距離ネットワークの主力。A380や777からの置き換えも進み、路線数・便数ともに増加傾向。 |
| エアバスA350-900ULR (超長距離仕様) | 約160席前後(2クラス) | ビジネス+プレミアムエコノミーのみ | シンガポール-ニューヨーク(JFK)、ニューアークなど超長距離直行便専用路線 | 超長距離運航に特化し、エコノミークラスをあえて搭載せず、ビジネスとプレエコに絞った贅沢なレイアウト。巡航時の快適性を最優先に設計されており、18時間前後のフライトでも体への負担を抑えやすい。 | 世界でも数少ない超長距離専用機材。便数は限られるが「乗り継ぎ無しで北米へ飛びたい」ニーズに応える存在として、SIAのプレミアム戦略の象徴になっている。 |
| ボーイング777-300ER (ミドル~ロングレンジ) | 約260~280席(3~4クラス) | ファースト/ビジネス/プレミアムエコノミー/エコノミー(路線により3クラス構成もあり) | シンガポール-東京、欧州主要都市、中東、一部北米線など | 長年SIAの屋台骨を支えてきたワイドボディ。ビジネスクラスは非常に広いシート幅と安定したフルフラット機構で「世界トップクラス」と評価されることが多い。A380が入らない空港向けのフラッグシップ的な役割も担う。 | A350へのシフトが進んでいるが、2025年時点でも依然として重要機材。今後10年スパンでの更新が想定される。 |
| ボーイング787-10 (中距離~中長距離) | 約330~340席(2クラス) | ビジネス約36/エコノミー約300 | シンガポール-成田・中部・関西の一部便、東南アジア主要都市、南アジアなど | ドリームライナー最大モデルを高密度2クラスで運用。ビジネスクラスはフルフラットかつ通路アクセスを確保しつつ、エコノミーは10列配置ながら新しいシートで装備面は充実。中距離区間の輸送効率と快適性を両立している。 | 今後のアジア・中距離ネットワークの柱。A350と役割を分担しながら、需要の厚い区間で投入が拡大していく見込み。 |
| ボーイング737-8 (ナローボディ・地域路線) | 約150~160席(2クラス) | ビジネス約10/エコノミー約140~150 | シンガポール-マレーシア、インドネシア、タイなど東南アジア近距離路線 | 旧シルクエアの路線網を引き継ぎつつ、SIAブランドとして運用されるナローボディ。短距離でありながらビジネスクラスは本格的なリクライニングシートを搭載し、エコノミーもIFEや電源など装備が整っている。 | 地域路線でのプレミアム感を維持するための重要機材。今後も東南アジアの短中距離ネットワークで主力となる見通し。 |
「2025年10月現在の運航状況をもとにした代表的な仕様であり、路線や季節によって座席数・クラス構成は変わる」
5-2. 運用路線の例
シンガポール~日本(成田、羽田、関西、名古屋など):路線需要が高いため、A350/777が頻繁に投入されています。
シンガポール~北米直行便(ニューヨーク、ロサンゼルスなど):A350-900ULR仕様が使われる超長距離路線も運航されています。
シンガポール~欧州(ロンドン、パリ、フランクフルトなど):A380やA350が投入され、SIAの「フラッグシップ機材」として運用されています。
5-3. 便数や所要時間の目安
シンガポール~成田:約7時間~7時間30分程度。1日2便程度運航されることもあります。
シンガポール~ロンドン:約13時間程度。A380やA350投入の主要欧州線で1日数便運航される場合があります。
シンガポール~ニューヨーク(直行便):所要時間は約18~19時間にも達する超長距離路線が存在します。
5-4. 機材選びのポイント
SIAでは、機材による「キャビン仕様の違い」や「機材新旧」も搭乗体験に大きく影響します。特に次の点に注目です。
A350/A350-ULRを狙うことで、最新エンジン・新キャビンを体験でき、超長距離でも快適性が高いです。
A380ではファーストクラス・スイートや広いラウンジエリアなど“機内で特別な体験をしたい”方にとって最良の選択肢です。
777-300ERも依然として優れた機材ですが、機齢・更新状況により座席仕様が旧型となっているケースがあるため、「シート構成・仕様」を予約前に確認することをおすすめします。
シンガポール航空は2026年以降にビジネスクラス・ファーストの新スイート投入を示唆しており、2025年11月時点では「まだ旧仕様」の機材も混在しています。
6. ルフトハンザドイツ航空(Lufthansa)の機材と特徴

6-1. 主な使用機材
- エアバスA380: 大型機でフランクフルトやミュンヘン発着の一部路線に使用。
- エアバスA350-900: ルフトハンザが力を入れる最新鋭機の一つ。静粛性と燃費性能に優れる。
- ボーイング747-8: “クイーン・オブ・スカイ”の最新型。ルフトハンザはB747-8を積極的に運航している数少ない航空会社の一つ。
- ボーイング777-9(導入予定): 次世代型のB777Xシリーズ。将来的にはルフトハンザが欧州でいち早く導入する予定。
6-2. 運用路線の例

- ドイツ国内線: フランクフルト~ベルリン、ミュンヘンなどナローボディ機(A320シリーズ)が中心。
- 欧州路線: フランクフルトやミュンヘンからヨーロッパ各国へ短距離・中距離路線を運航。
- 長距離路線: フランクフルト~アジア(東京、北京、シンガポールなど)や北米(ニューヨーク、ロサンゼルスなど)にB747-8、A350、A380などを投入。
6-3. 便数や所要時間の目安
- フランクフルト~成田: 所要時間は約11~12時間程度。1日1便程度運航(A340-300/A340-600やB747-8なども運航される場合あり)。
- ミュンヘン~羽田: 所要時間は約11時間程度。A350-900を使用する便が多い。
- フランクフルト~ニューヨーク: 所要時間は約8時間程度。1日に複数便運航(B747-8やA380が割り当てられることも)。
6-4. 機材選びのポイント
ルフトハンザは世界最大級の航空会社の一つで、古い機材から最新型まで多様な機体を持っています。B747-8に乗れる数少ないチャンスがあるのは航空ファンには嬉しいところ。機内サービスやシート品質も年々アップデートしており、最新のA350などではより快適に過ごせます。運行拠点のフランクフルト空港やミュンヘン空港は乗り継ぎもしやすいので、ヨーロッパ各地へのゲートウェイとして利用しやすいです。
7. カタール航空(Qatar Airways)の機材と特徴
7-1. 主な使用機材
- エアバスA350-900/1000: カタール航空がいち早く導入を進めた機材。ビジネスクラスの「Qsuite」が有名。
- ボーイング777-300ER: 長距離路線を中心に活躍するワイドボディ機。
- ボーイング787-8/9: 中~長距離路線での運用が多い、燃費に優れた最新鋭機。
7-2. 運用路線の例
- ドーハ拠点路線: ドーハ~ヨーロッパ、ドーハ~北米、ドーハ~アジアと世界各地に広大なネットワークを展開。
- 日本路線: ドーハ~成田、ドーハ~羽田、ドーハ~関西などにB777やA350が投入。
7-3. 便数や所要時間の目安
- ドーハ~成田: 所要時間は約10~11時間前後。1日1便程度。
- ドーハ~ロンドン: 所要時間は約6~7時間程度。1日に複数便あり。
- ドーハ~ニューヨーク: 所要時間は約13~14時間程度。1日複数便運航の場合も。
7-4. 機材選びのポイント
カタール航空はビジネスクラスのQsuite(完全個室タイプのビジネスクラス)が非常に評価が高く、A350やB777などで導入が進められています。機材によってシート仕様が異なるので、ビジネスやファーストクラス利用を考えているならば、Qsuite搭載機を狙ってみると特別な体験ができるでしょう。エコノミーでも新しい機体ほどシートが快適です。
8. キャセイパシフィック航空(Cathay Pacific)の機材と特徴

8-1. 主な使用機材
- エアバスA350-900/1000: キャセイが注力する最新鋭機材。静粛性が高く、長距離路線での快適性を実現。
- ボーイング777-300ER: 香港発着の主要路線を担う長距離機材。多くの路線で使われ、ビジネスクラスが高評価。
- ボーイング747はすでに旅客型の定期運航からは退役: ただし貨物便では747-8Fなどが活躍。
8-2. 運用路線の例
- 香港~日本路線: 羽田、成田、関西、名古屋、福岡など多くの都市に就航。A330、A350、B777が使用される。
- 香港~欧米路線: 香港~ロンドン、香港~ニューヨークなどの長距離路線ではB777-300ERやA350が投入。
8-3. 便数や所要時間の目安
- 香港~成田: 所要時間は約4~5時間程度。1日に複数便運航。
- 香港~ニューヨーク: 所要時間は約15~16時間程度。A350やB777-300ERを使用。
- 香港~ロンドン: 所要時間は約12~13時間程度。1日に複数便運航。
8-4. 機材選びのポイント
キャセイパシフィックは香港を拠点とするフルサービスキャリアで、トランジットの利便性も高いです。A350は機内環境が快適で、個別エンターテインメントシステムの質も高いとされます。B777-300ERはシートのアップグレード状況が機体によって異なるため、最新仕様のビジネスクラスを狙うなら事前に機材確認をするのがおすすめです。
9. デルタ航空(Delta Air Lines)の機材と特徴
9-1. 主な使用機材
- エアバスA330-300/900neo: ヨーロッパやアジア路線でも使用される。新造機のA330-900neoは機内環境が改良されている。
- エアバスA350-900: デルタが注目している最新鋭機。ビジネスクラス「Delta One Suites」を導入。
- ボーイング767-300/400: 北米国内や中距離国際線で運用。古い機体も多いが改修を進めている。
- ボーイング777-200LRは退役済み: 過去には超長距離路線で活躍。
9-2. 運用路線の例
- 北米国内線: アトランタやデトロイトをはじめとする主要ハブ空港から全米各地へ。
- 大西洋横断路線: アトランタやニューヨーク(JFK)、デトロイトなどからヨーロッパ主要都市へ。
- 太平洋路線: 成田、羽田、関西、韓国(仁川)、中国各都市などへの就航。機材はA330やB767が中心だったが、A350が増加中。
9-3. 便数や所要時間の目安
- 羽田~デトロイト: 所要時間は約12~13時間程度。A350-900が投入される場合が多い。
- 羽田~ロサンゼルス: 所要時間は約9~10時間程度。1日1便程度運航。
- アトランタ~パリ: 所要時間は約8~9時間程度。A330やB767が運航。
9-4. 機材選びのポイント
デルタは保有機材の種類が多く、同じ路線でも機材がコロコロ変わることがあります。最新のA350であればビジネスクラスが完全個室タイプになっていたり、エコノミーでも比較的新しいシートが搭載されている可能性が高いです。逆にB767系統はやや古い機材も多いので、少しでも快適さを求めるならA350の便を狙うと良いでしょう。
10. アメリカン航空(American Airlines)の機材と特徴

10-1. 主な使用機材
- ボーイング777-200/300ER: 国際線の主力。特にB777-300ERはビジネスクラスの評価が高い。
- ボーイング787-8/9: 次世代機で、燃費性能と快適性を重視。長距離路線にも多く投入。
- ボーイング737-800/MAX: 北米国内線や中米路線など中短距離向けが中心。
10-2. 運用路線の例
- 北米国内線: ダラス/フォートワース(DFW)やシカゴ(ORD)などを拠点に多くの路線を展開。
- 国際線(太平洋): ダラス、ロサンゼルス、シカゴなどから日本(成田・羽田・関西)や韓国、オーストラリアなど。
- 国際線(大西洋): ダラス/フォートワースやシカゴ、シャーロットなどからヨーロッパ各都市へ。
10-3. 便数や所要時間の目安
- ダラス~成田: 所要時間は約13~14時間程度。B777やB787が投入されることが多い。
- ロサンゼルス~羽田: 所要時間は約10~11時間程度。1日1便程度運航。
- ダラス~ロンドン(ヒースロー): 所要時間は約9時間程度。1日複数便の設定がある場合も。
10-4. 機材選びのポイント
アメリカン航空はワンワールドアライアンスの主要メンバーで、JALとのコードシェアも多いです。国際線ではB777-300ERとB787が特に人気で、機内も比較的新しく、ビジネスクラスではフルフラットシートが標準装備。エコノミーの場合もシートのモニターやUSBポートなど快適性に配慮が見られるため、長距離路線でも過ごしやすいでしょう。
11. エールフランス(Air France)の機材と特徴
11-1. 主な使用機材
- エアバスA350-900: エールフランスが近年導入を進める最新鋭機。快適性と燃費のバランスが良い。
- ボーイング777-200/300ER: 主力機材として長距離路線を中心に運航。今後改修を続けながら運用予定。
- エアバスA330-200: 中距離~長距離路線で一部使用。やや古い機体だが改修機もある。
11-2. 運用路線の例
- パリ(シャルル・ド・ゴール)~日本: 成田、羽田、関西など。B777やA350がメイン。
- 欧州各国路線: A320ファミリーが中心だが、一部中距離路線ではA330も利用。
- 北米、南米路線: パリ発着でB777やA350を投入。ヨーロッパとアメリカ大陸を結ぶ主要航空会社の一つ。
11-3. 便数や所要時間の目安
- パリ~羽田: 所要時間は約12~13時間。1日1便程度運航。
- パリ~ニューヨーク: 所要時間は約7~8時間。1日に複数便運航。
- パリ~リオデジャネイロ: 所要時間は約11~12時間程度。B777が多い。
11-4. 機材選びのポイント
エールフランスの最新ビジネスクラスはスタイリッシュなデザインで人気。A350導入路線であれば、機内の湿度・気圧管理がより良い環境で飛行できます。B777は改修状況によりシートの新旧が混在しているため、最新機体や改修機を選ぶと快適度が上がるでしょう。
12. ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)の機材と特徴

12-1. 主な使用機材
- エアバスA350-1000: 新世代のワイドボディ機。ビジネスクラス(Club Suite)のアップデートが進んでいる。
- ボーイング777-200/300ER: 大西洋、アジア、アフリカなど幅広い路線で使用。こちらも順次改修中。
- ボーイング787-8/9/10: 燃費性能を重視したドリームライナー。ロンドン・ヒースロー拠点から世界各地へ。
12-2. 運用路線の例
- ロンドン(ヒースロー)~日本: 羽田、成田にB777やB787、A350が投入。
- ロンドン~北米路線: ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴなど。特にNY路線は高頻度運航。
- ロンドン~欧州近距離: A320ファミリー中心。
12-3. 便数や所要時間の目安
- ヒースロー~羽田: 所要時間は約12~13時間程度。1日1便程度運航。
- ヒースロー~ニューヨーク: 所要時間は約7時間前後。1日に10便近く運航することも。
- ヒースロー~シドニー: 中東やアジア経由便などで所要時間20時間以上の場合あり。
12-4. 機材選びのポイント
ブリティッシュ・エアウェイズはロンドンのヒースロー空港を拠点として世界中にネットワークを持っています。新しいA350やB787では「Club Suite」と呼ばれる個室型ビジネスクラスが導入されており、長距離フライトでもプライバシーを確保できます。B777の場合は旧仕様のビジネスクラスと新仕様の機体が混在しているため、機材が確定している便を選ぶと安心です。
13. 飛行機選びのポイントとおすすめの利用シーン

13-1. 最新鋭機材のメリット
- 快適な機内環境: B787やA350は機内の気圧が地上に近く設定され、湿度も高め。肌や喉の乾燥が軽減されやすい。
- 騒音の少なさ: エンジンや機体設計により、離着陸時の騒音や巡航中のキャビンノイズが抑えられている。
- 燃費性能が良い: 航空会社にとってはコスト削減に繋がり、将来的に運賃やサービス内容にも良い影響をもたらす可能性がある。
13-2. 往復路線で機材を変える楽しみ
往路はB777、復路はB787など、同じ航空会社でも路線や時間帯によって異なる機材を使うことがあります。飛行機好きならあえて往復で別々の機材に乗ってみると違いを体感できて楽しいでしょう。
13-3. 座席クラスの選び方
- エコノミークラス: 価格を抑えたい人向け。新機材や改修機はエンタメモニターやUSBポートが充実している場合が多い。
- プレミアムエコノミー: エコノミーより広い座席ピッチや少し良い食事が提供される。長距離路線で多少の快適性アップを求めるなら選択肢に。
- ビジネスクラス: 座席がフルフラットになる機体も多く、快適に過ごせる。機材によっては完全個室タイプを導入している航空会社も。
- ファーストクラス: 超豪華なキャビンを提供する航空会社も多い。A380などの大型機ではシャワー設備やスイートルームがある場合も。
13-4. 時間帯や季節による選択
出発時間や季節によっては機材が変更になるケースもあります。航空会社の運用スケジュールや需要によって変わるため、こだわりのある人は予約前に公式サイトや問い合わせ窓口で確認してみましょう。
14. 主要国際路線の比較表

ここでは、いくつかの主要路線に関して、航空会社ごとの使用機材・便数・所要時間の目安を簡単にまとめた比較表を紹介します。実際の運航スケジュールは変更になることがあるため、予約時に最新情報をご確認ください。
| 路線 | 航空会社 | 主な使用機材 | 1日あたりの便数(目安) | 所要時間(目安) | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京(羽田)~ロンドン | 日本航空 (JL) | B777-300ER, B787-9 | 1便程度 | 約12-13時間 | 最新のSky Suite仕様に注目 |
| ANA (NH) | B777-300ER, B787-9 | 1便程度 | 約12-13時間 | 機材によりシート仕様が異なる | |
| ブリティッシュ・エアウェイズ (BA) | B787-9, A350-1000 | 1便程度 | 約12-13時間 | Club Suite導入機材に当たるか要確認 | |
| 東京(成田)~ニューヨーク | 日本航空 (JL) | B777-300ER, B787-9 | 1便程度 | 約13-14時間 | 往復で機材が異なることも |
| ANA (NH) | B777-300ER, B787-9 | 1便程度 | 約13-14時間 | 最新シートの有無確認がおすすめ | |
| デルタ航空 (DL) | A350-900, B767-300 | 1便程度 | 約12-13時間 | Delta One Suites搭載便か要チェック | |
| アメリカン航空 (AA) | B777-300ER, B787-9 | 1便程度 | 約13-14時間 | ビジネスクラス仕様が新しい機材多め | |
| ドバイ~成田 | エミレーツ (EK) | A380, B777-300ER | 1便程度 | 約10-11時間 | A380ならではの豪華設備が人気 |
| ドーハ~羽田 | カタール (QR) | A350-900/1000, B777-300ER | 1便程度 | 約10-11時間 | Qsuite仕様のビジネスは高評価 |
| 香港~成田 | キャセイパシフィック (CX) | A350-900, B777-300ER | 複数便 | 約4-5時間 | 短時間フライトでも最新機材に乗れる |
| シンガポール~羽田 | シンガポール航空 (SQ) | A350-900, B777-300ER | 1~2便程度 | 約7時間 | 超長距離路線にA350ULRも導入中 |
15. おすすめの旅行シーズンや目的地の選び方

※本記事は「飛行機の機材解説」がメインですが、旅行記事でもあるため、ここでは簡単に旅行シーズンのヒントを触れます。
15-1. 季節による航空券価格の変動
一般的に、ゴールデンウィークや夏休み、年末年始などは需要が高く、航空券の価格が上昇しやすくなります。逆にオフシーズンである1月下旬~2月や、11月などは比較的安価になる傾向があります。機材を選ぶ際も、繁忙期は予約が取りづらかったり、希望のシートが埋まっている可能性が高い点に留意しましょう。
15-2. 長距離路線でのおすすめシーズン
- 欧州方面: 春(4~5月)や秋(9~10月)は観光シーズンとして人気。ただし夏(6~8月)はバカンスシーズンで混雑&価格高め。
- 北米方面: 都市によって異なりますが、ニューヨークやロサンゼルスなどは通年人気。9~10月は天候が安定しやすく、観光しやすい。
- 中東方面: 夏は非常に暑い地域が多いので、比較的過ごしやすい11~3月あたりを狙うとよいでしょう。
15-3. 機材目当ての旅
航空ファンや飛行機が好きな人は、特定の機材に乗るためだけに旅程を組むこともあります。たとえば「A380に乗りたいからエミレーツでドバイ経由ヨーロッパ」など、経由路線であえて時間はかかっても好みの機材を選ぶという楽しみ方も一案です。
16. まとめ

人気のエアライン別に、主な使用機材や便数・所要時間、おすすめのポイントなどを一挙にご紹介してきました。実際のフライトを選ぶときには、以下のステップで確認しておくとスムーズでしょう。
- 航空会社の公式サイトや予約サイトで搭乗予定便の機材をチェック
- 「どの飛行機が使われるのか」によって快適性やシート仕様が異なるため、路線選択の大事な要素になります。
- 出発時間や季節、需要を考慮して運賃や空席状況を比較検討
- 繁忙期は運賃が高くなるので、オフシーズンの利用や平日出発など柔軟に考えると意外とお得に。
- 最新機材や改修後の機体を狙うのも快適性UPの近道
- B787やA350などの新型機材は気圧や湿度管理が良好で、長距離フライトでも疲れにくいというメリットがあります。
- 航空会社によってシートクラスの違いも要チェック
- ビジネスクラスやプレミアムエコノミーの設備が大幅に違う場合もあるため、少し贅沢を楽しみたいなら事前にリサーチを。
- 航空ファンなら往復で違う機材に乗るなどのアレンジも楽しみの一つ
- 片道はB777、もう片道はB787、あるいはA350にこだわるなど、自分なりのテーマを決めて旅を満喫する方法もおすすめ。
エアライン選びや機材選びは一見マニアックに思えますが、旅をより快適に、そして思い出深いものにしてくれる大切なポイントです。少しリサーチするだけで、「あの飛行機に乗れてよかった!」と思える瞬間が増えるはず。ぜひ次回のフライトでは、ご自身の目的や希望に合わせて機材にも目を向けてみてください。快適な空の旅をお楽しみください。