日本からバンコク(ドンムアン空港)への格安旅行に役立つ、タイ・エアアジアXの最新情報ガイドです。成田~ドンムアン線のフライト運航状況や運賃体系、機内サービス、決済トラブル対策、利用者の評判、他社LCCとの比較、成田空港でのチェックイン注意点まで詳しく解説します。

東京・成田空港からタイ・バンコクのドンムアン空港へ、低価格で気軽に旅したいと考えていませんか?そんなときに頼りになるのが タイ・エアアジアX(Thai AirAsia X)です。東南アジアを代表する格安航空会社(LCC)の一つで、近年は日本路線も拡充しています。本記事では、タイ・エアアジアXを利用して成田からバンコク(ドンムアン)へ旅行する際に知っておきたいポイントを網羅しました。最新のフライト運航状況や料金システムはもちろん、機内サービスの内容や公式サイト予約時の決済トラブル対策、実際に利用した人の口コミ評判まで、余すところなくお伝えします。さらに、競合する他のLCC(スクートやベトジェットエア)との比較や、成田空港でのチェックイン時の注意点など、初めての方でも安心して旅を計画できる情報を盛り込みました。

格安航空会社というと「サービスが心配」「本当に大丈夫?」と不安になるかもしれません。しかし、少しポイントを押さえて準備すれば、「安くても快適な旅」は十分可能です。例えば、LCCでは機内サービスが必要最低限になる代わりに料金が安いという特徴があります。これは、いわば「飛行機のサービスを自分でカスタマイズする」ようなもの。必要なものだけを選んで支払い、不要なものは省くというスタイルです。自分にとって本当に必要なサービスだけを選べば、その分コストをぐっと抑えられるのがLCCの魅力なのです。

目次

  1. 成田~ドンムアン直行便の運航状況 – フライトの本数・スケジュール最新情報
  2. タイ・エアアジアXの運賃体系 – 基本運賃と有料オプションまとめ
  3. 機内サービスと座席の快適さ – シートの広さ・機内食・エンタメは?
  4. 公式サイト予約と決済トラブル – クレジットカード支払いの注意点
  5. 利用者の評判・口コミ – 乗って分かった良い点・悪い点
  6. スクート・ベトジェットとの比較 – 価格やサービスの違いをチェック
  7. 成田空港でのチェックイン – カウンターの場所と利用時の注意
  8. まとめ – タイ・エアアジアで快適&お得に旅するコツ

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1. 成田~ドンムアン直行便の運航状況(路線・便数・時間)

まずは一番気になるフライトの運航状況です。成田国際空港からバンコク・ドンムアン空港への直行便は、現在タイ・エアアジアX(便名は「XJ」)によって毎日複数便が運航されています。最新の情報では、2025年3月以降この路線が増便され1日3往復(トリプルデイリー)体制となりました。これは従来の1日2便体制から強化されたもので、日本とタイの旅行需要増加に応じて利便性が向上した形です。

《運航便とスケジュール例》

  • XJ601便: 成田発 9時台 → バンコク(ドンムアン)着 13時台(所要約6時間)
  • XJ603便: 成田発 12:10 → バンコク着 17:35(毎日運航)
  • XJ607便: 成田発 21時台 → バンコク着 深夜1時過ぎ(翌日)

成田発は朝・昼・夜と一日3便が設定されており、旅行プランに合わせて出発時間を選べます。例えば「午前便(XJ601)で昼過ぎにバンコク到着」「夕方便(XJ607)で夜行移動して朝着」など、スケジュールの自由度が高いのが嬉しい点です。フライト所要時間はおおむね6~7時間で、時差(日本がタイより+2時間)を考慮すると到着時刻が現地時間で算出されます。上記スケジュール例では、成田9:15発→バンコク13:05着といった具合に、日本の朝出てタイのお昼過ぎには到着できるイメージです。

《使用機材と座席》
タイ・エアアジアXの成田~バンコク線は主にエアバスA330-300型機が使用されています。A330はワイドボディ(大型の双通路機)で、乗客定員はおよそ300席超(機材によって異なる)です。LCCでは珍しくワイドボディ機を投入しているため、座席配列は「2-3-2」または「3-3-3」配置(※一部機材でレイアウト差あり)。一般的な狭胴機(ナローボディ)のLCCより機内に通路が2本ある分、開放感があり移動もしやすくなっています。トイレの数も多めなので、小型機でありがちな“トイレ待ちの長い列”ができにくいのもメリットです。

《発着空港:ドンムアン vs スワンナプーム》
バンコクには2つの国際空港がありますが、タイ・エアアジアXの路線は旧空港のドンムアン国際空港(DMK)発着です。実は2022年に一時、成田便を新空港のスワンナプーム(BKK)に就航させた経緯がありましたが、2024年10月以降すべてドンムアン発着に統一されまし。ドンムアン空港はLCCの拠点としてタイ国内・近隣国への乗継便が豊富で、エアアジアグループのネットワークと直結しています。バンコク市内へのアクセスは、ドンムアン空港からはバスやタクシーが主な手段です(渋滞時は時間に余裕を)。後述する他社LCCではスクートがスワンナプーム発着なので、この点も比較要素になります。

《運航状況の最新トピック》
近年、日本人旅行者だけでなく訪日タイ人旅行者も増えており、日タイ間の航空需要が高まっています。その追い風もあって、タイ・エアアジアXは積極的に日本路線を拡大中です。2022年6月に成田~バンコク線をコロナ後に再開し、その後関西や中部、新千歳(札幌)からの便も順次復活・新規就航しました。2025年現在、成田線の増便(トリプルデイリー化)に加え、新機材の導入で機材数を増やす計画も発表されています。今後もフライトスケジュールが変更・拡充される可能性があるため、最新情報は公式発表や成田空港のフライト案内で確認すると良いでしょう。

2. タイ・エアアジアXの運賃体系(ベース運賃・有料オプション)

次に、タイ・エアアジアXの運賃システムについて解説します。LCCでは「安い基本運賃 + 必要なサービスを有料で追加」という仕組みが一般的ですが、タイ・エアアジアXも例外ではありません。公式サイトで航空券を予約する際、いくつかの運賃タイプ(料金プラン)が選べるようになっています。主な運賃タイプは以下のとおりです:

  • 通常運賃(Basic / Value Packなし) – 最も安い基本運賃。座席指定・受託手荷物・機内食などは一切含まれず、必要なものは後からオプション購入します。とにかく運賃を抑えたい人向け。
  • バリューパック(Value Pack) – 座席指定(標準席)、受託手荷物20kg、機内食1食などがセットになったお得パックです。追加料金を払って最初から必要なサービスをまとめて購入できます。個別に買うより割安で、便利さ重視の方におすすめ。
  • プレミアムフレックス(Premium Flex) – エコノミー席利用で手荷物20kgや座席指定、機内食込み、さらにフライト変更手数料無料・優先搭乗など各種特典が付いた柔軟プラン。予定が変わる可能性がある旅行者やサービス充実を求める方に。
  • プレミアムフラットベッド – ビジネスクラス相当の「フラットベッド」シート利用運賃です。後述する前方の大型リクライニング席(完全水平になるベッドシート)で、40kgまでの受託荷物、座席指定、機内食、優先搭乗・ラウンジ利用などフルサービスが含まれます。長距離フライトを快適に過ごしたい人向けですが、価格は他クラスより高めです。

タイ・エアアジアXでは上記のように、自分の予算やニーズに合わせて運賃タイプを選ぶことができます。たとえば「荷物も少なく何もいらないから最安で行きたい」という人は通常運賃でOKですし、「荷物も多いし食事も取りたい」という人はバリューパックやプレミアムフレックスを選べば、あとから追加購入する手間が省け割安です。

《座席指定料金》
LCCでは座席指定も有料オプションとなります。タイ・エアアジアXの場合、標準席(スタンダードシート)の指定料金は数百~千円程度、足元広めのホットシート(前方・非常口席)はそれより高額に設定されています。座席位置にこだわりがなければ無指定(自動割当)でも構いませんが、連れと隣同士になれない可能性もあります。予約時にまとめて指定するかどうか検討しましょう。なお、プレミアムフラットベッド席を選んだ場合は最初からその座席が確約されるので座席指定の概念はありません。

《受託手荷物料金》
預け荷物(受託手荷物)は有料で、重量ごとに料金が決まっています。タイ・エアアジアXでは予約時に15kg・20kg・25kg…と必要な枠を追加購入できます(重量上限32kg/個)。料金は区間によりますが、事前予約するほうが空港当日追加より割安です。例えば成田~バンコクの場合、20kgの荷物を事前に申し込むと片道約4,600円という情報もあり、空港で払うよりかなり安く設定されています。同じ予約の同行者間で重量シェア可能なのもエアアジアの特徴です。つまり2人で各15kg購入していれば、トータル30kgまでなら一方が重くてもOKという柔軟さがあります。過去に「思ったよりお土産で荷物が増えそう」と感じたら、出発前にオンラインで重量追加しておくと安心です。

《機内持ち込み手荷物》
機内持込は7kgまで2個というルールです。1人あたり大きな手荷物1つ(キャリーバッグ等56×36×23cm以内)+小さいバッグ1つ(40×30×10cm以内)で合計7kgまでとなっています。7kg制限はLCCの中でも標準的ですが、「ちょっと7kgじゃ足りない…」という人向けに追加有料オプション「Xtra Carry-On」も用意されています。これを購入するとさらに+7kg(合計14kgまで)の持ち込みが可能になります。ノートPCやカメラ機材など預けたくない貴重品が多い旅行者には嬉しいサービスですね。なお、乗客が多い路線では搭乗ゲートで重量チェックを行うケースもあるようなので、オーバーしそうな荷物は素直に預けるか追加購入しておくほうが無難です。

《その他オプションと手数料》
タイ・エアアジアXではその他にも機内食の事前予約や旅行保険、空港送迎シャトルなどを予約時にまとめて申し込めます。一方、支払い時には決済手数料がかかる場合があります。クレジットカードやコンビニ払いなど支払い方法によって数百円の手数料が追加されるので、最終確認画面で合計金額をチェックしましょう。また、航空券は基本キャンセル・変更不可(運賃タイプによって変更可)です。日付や名前の入力ミスにも高額手数料がかかることが多いため、予約内容は慎重に確認してください。

料金体系をまとめると、「必要なものだけ選べる」反面、「選ばないと何も付かない」のがLCCです。裏を返せば、無駄なサービスにお金を払わず済むということでもあります。例えば荷物が機内持込だけで足りるなら預け荷物代はゼロですし、短時間なら機内食無しでも問題ありません。自分の旅行スタイルに合わせて賢く選択すれば、「フルサービス航空会社と遜色ない体験を割安価格で」ということも可能です。運賃カスタマイズを楽しむつもりで計画を立ててみましょう。

3. 機内サービスと座席の快適さ(シート・機内食・エンタメ)

次に、タイ・エアアジアXの機内サービスについてです。LCCゆえに無料サービスは絞られていますが、その中でも快適に過ごす工夫や、有料で利用できるサービスがあります。ここでは座席の種類と快適性、機内食、エンターテインメント、乗務員のサービスなどを見ていきましょう。

《座席タイプと広さ》
タイ・エアアジアXの座席は大きく3種類に分かれます。

  • スタンダードシート: 最も一般的なエコノミー席です。配列は機材によりますが多くはA330型機で3-3-3列、一部2-4-2列配置もあります。シートピッチ(前後間隔)は約30インチ(約76cm)程度と標準的LCC水準で、長身の方にはやや窮屈に感じるかもしれません。シート幅もフルサービスキャリアより少し狭めとの声があります。とはいえ「想像していたほど窮屈ではない」との口コミも多く、二通路の余裕もあって圧迫感は小型機より少ないようです。
  • ホットシート: 前方の数列および非常口列の非常に足元が広い席です。非常口前は前席がないため広大なスペースがあり、前方席も壁(バルクヘッド)まで距離が取られています。降機も早いなど利点がありますが、追加料金が必要(座席指定料が他より高額)です。足を伸ばしたい方や少しでも快適に過ごしたい方は検討の価値があります。なお、非常口席は安全のため10歳以上かつ幼児連れでない乗客のみ着席可能です。
  • プレミアムフラットベッド: ビジネスクラス相当の大型リクライニングシートで、機首側に配置されています。2-2-2の6席×数列で計12席程度あり、シートはフルフラット(水平)になります。各席に枕と掛け布団、ユニバーサル電源コンセントも備わり、長旅でもゆったり休める空間です。当然ながら最も高額な席ですが、LCCとは思えない快適さとの評判で、セール時に思い切って利用する人もいるようです。この席を利用すると機内食1食サービス、受託手荷物40kg込み、優先搭乗・降機、手荷物優先受取など至れり尽くせりの待遇が付きます。

以上のように、座席の快適さは追加料金次第で大きくアップさせることもできます。逆に「そこまでの快適さはいらない」という場合は標準席でも十分でしょう。実際にエアアジアXを利用した人の中には「エコノミー席でも思ったより広く感じた」「隣が空いていたので快適だった」という声もあります。一方で「身長180cmではちょっと窮屈」「隣との間隔が狭く肘掛けの取り合いになった」といった感想もあり、体格や感じ方によって評価が分かれるようです。座席数は大型機なので300席以上ありますが、満席時はLCCならではの密度は避けられません。ストレッチなどしつつ工夫して過ごしましょう。

《機内の温度・設備》
口コミでよく言われるのが「機内がとても寒い」という点です。タイ・エアアジアXに限らずエアアジア系のフライトは冷房が強めに効いている傾向があり、「LCCあるある」でもあります。ブランケット(毛布)や枕は無料では配られないため、必要な場合は別料金でレンタルするか、事前予約しておく必要があります。ただし自分の上着やコンパクト毛布を持ち込めば無料ですので、寒がりな方はぜひ羽織るものを携行してください。「機内が寒すぎたので次回から絶対上着を持参する」「ブランケットを借りたが有料だった」といった声もあり、防寒対策は重要です。

シートポケットには簡単な機内誌や機内販売カタログ程度が入っています。個人用モニターやエンタメ設備は基本的にありません。長時間のフライトに備えて、スマホやタブレットに映画や音楽を入れておくか、読書用の本を持ち込むのがおすすめです。一部機材では天井からの共有モニターで映像が流れるケースもありますが、期待しない方がいいでしょう。なお、機内Wi-Fiサービスは現在タイ・エアアジアXでは提供されていません(今後変わる可能性もあります)。

《機内食とドリンク》
タイ・エアアジアXの機内で提供される食事・飲み物は、原則すべて有料です(※プレミアムフラットベッド利用時は無料提供あり)。離陸後しばらくすると客室乗務員がワゴンで飲食物の販売に巡回してきます。LCCでは「有料なら食べない」という人も多いかもしれませんが、エアアジアの機内食は実は味の評判が良いことで知られています。メニューは路線ごとに異なり、タイ・エアアジアXではタイ料理をはじめ日本食や各国の料理が選べます。定番のガパオライス(バジルチキンライス)やグリーンカレー、日本路線向けに照り焼きチキン丼などが用意されていることもあります。

機内食は事前予約も可能です。予約限定メニュー(例えばその路線限定のスペシャルミールなど)もあるため、興味があれば搭乗前に公式サイトでチェックしてみましょう。事前予約するとセットでドリンク(ミネラルウォーターなど)が付いてくることが以前はありましたが、最近は付かなくなったとの報告もあります。当日機内で購入するより事前予約の方が安い場合もあるので、確実に食べたい方は予約がおすすめです。LCCではありますが、お湯やカップ麺、スナック類、ビールなどアルコールもひととおり販売しています。機内で注文するときはクレジットカードか現金(現地通貨または円も可)で支払います。日本発便なら円も概ね使えますが、おつりがタイバーツになることもあるので小額紙幣を用意するとスムーズです。

余談ですが、「機内で水はタダでもらえないの?」という点について。フルサービス航空会社なら飲料の提供がありますが、エアアジアXでは基本ありません。

《客室乗務員のサービス》
タイ・エアアジアXの客室乗務員(CA)は、多くがタイ人またはアジア系のスタッフです。日本人乗務員が乗務する便もありますが毎回ではないようです。日本発着便では非常時の日本語アナウンスなどに対応できるよう、日本語を話せるクルーが1名は乗っていることが多いですが、サービス時の会話は英語もしくはタイ語になる可能性があります。「日本語が全く通じなかった」という口コミも一部ありますが、基本的な案内は日本語でもアナウンスされますし、困ったときは周囲の乗客や身振り手振りでも何とかなりますので深刻に心配しなくても大丈夫でしょう。

乗務員の接客対応については、「テキパキして感じが良かった」「笑顔で親切だった」というポジティブな声がある一方で、「事務的」「愛想がない」と感じる人もいます。LCCではサービスが簡素になる分、クルーも最小限のサービス提供に徹している面があります。無料ドリンクを配ったり乗客に頻繁に話しかけたりといったことはなく、必要時以外はあまり接触してこない印象です。そのため「そっけなく感じた」と映ることもあるでしょう。

一部で「CAが乗客そっちのけでおしゃべりしていた」「身だしなみが派手で驚いた」という口コミも見られます。エアアジアのクルー制服は赤を基調としたややカジュアルなもので、髪型やメイクも他の日系航空会社とは異なる印象を受けるかもしれません。ただ、それもLCCらしいフランクさとして好意的に捉える声もあります。総じて、タイ・エアアジアXの機内サービスは「必要十分だが特筆する豪華さはない」といえます。しかし前述のように有料でも頼めるサービスが多彩なので、自分でカスタマイズすれば不自由は感じにくいでしょう。快適さを求めるなら座席オプションや食事予約などを活用しつつ、期待値を適度にコントロールしておくことがLCC利用のコツです。

4. 公式サイト予約と決済トラブル – クレジットカード支払いは大丈夫?

LCCを利用する際に気をつけたいのが予約と支払いの方法です。特にタイ・エアアジアX(エアアジアグループ)の公式サイトで航空券を購入しようとした場合、クレジットカード決済が上手く完了しないという声が以前から聞かれます。「カード情報を入れて購入ボタンを押したらエラーが出た」「何度やっても決済できない」といった事例です。せっかくセールで安く買おうと思ったのに決済エラーでは困りますよね。この項目では、その原因と対策、そして旅行代理店経由での購入について解説します。

《決済エラーの原因》
結論からいうと、エアアジア公式サイトで頻発するクレカ決済エラーの多くはカード会社側のセキュリティがトリガーとなっているようです。エアアジアの決済システム自体が不正利用防止システムに引っかかり、「このカードでは決済できません」と表示されるケースがあるのです。日本発行のクレジットカードの場合、海外からの通信や決済を厳しくチェックすることが多く、エアアジアのように本社が海外(マレーシア)で決済処理も海外経由となる会社はカード会社のブラックリスト的扱いになってしまうことがあるようです。実際、「エアアジアの決済システムがカード会社のセキュリティに引っかかっている(ブラックリスト入りしている)」との指摘もありました。

《エラー回避の対策》
では、決済エラーに遭遇した場合どうすれば良いのでしょうか?経験者たちが挙げる対策は大きく3つあります。

  1. 別のクレジットカードを試す: 普段海外利用していないマイナーなカード(例えばサブのカードや国内専用っぽいカード)で試すと通ることがあるそうです。カード会社によってセキュリティの厳しさが違うため、一枚がダメでも他のカードならOKというケースがあります。VISAでダメならMaster、MasterでダメならAMEXやJCB…といった具合に変えてみるのも手です。
  2. カード会社に事前連絡する: 決済前にカード会社に「これからエアアジアで〇〇円の決済を行う予定なので承認してください」と連絡しておく方法です。エラーが出た後に電話しても対応してもらえる場合があります。「安全のためブロックしました」と言われることが多いので、「正規の購入なので解除してください」と依頼すれば再チャレンジで成功することが期待できます。ただし、この方法はやや手間ですし、カード会社の営業時間もありますので、確実ですが少し面倒です。
  3. 旅行代理店経由で買う: 最も簡単なのがオンライン旅行代理店(OTA)を利用する方法です。例えばTrip.com(トリップドットコム)やExpedia(エクスペディア)などでエアアジアXの航空券を購入すると、代理店側の決済システムは日本円対応かつセキュリティも高く、スムーズに支払いが完了します。価格も公式とほぼ変わりません。実際「Trip.comでサクッと購入できた」「公式より決済がしっかりしていて安心」という声が多く、決済エラーで悩むくらいなら最初から代理店で買うのも賢い選択です。

以上の方法で大抵のケースはクリアできます。特に(3)の代理店経由は手軽で確実なので、多くの利用者が採用しています。代理店で購入しても予約番号(エアアジアのPNR)は発行されるので、後から公式サイトにログインして座席指定や機内食の追加購入も可能です。※公式サイトではクレカ決済エラーに注意!

《代理店購入時の注意点》
一点注意したいのは、代理店側でオプションが買えない場合があることです。例えばTrip.comでは航空券本体は問題なく買えますが、座席指定や荷物追加は買えない場合があります。そのため上記のように購入後に公式サイトでオプション追加を行うことになります。この際、「公式サイトのマイページへのアクセス方法が分からない」「予約コードを入れてもうまく表示されない」といった戸惑いがあるかもしれません。基本的にはエアアジアの予約管理ページにアクセスし、予約番号と苗字を入力すればOKですが、代理店で名字と名前が逆になって登録されていると検索できないケースも報告されています。万一表示されない場合は、姓名の順序を入れ替えて試す、または日本語サイトでなく英語サイトから試すなど工夫してみてください。

《エアアジアの支払い方法いろいろ》
公式サイトでの決済エラー問題ばかりに目が行きますが、実はエアアジアでは他にも様々な支払い方法が用意されています。例えばコンビニ決済や銀行ATM振込(海外)などユニークな手段もあります。日本在住者に現実的なのはコンビニ払いでしょうか。手数料はカード決済より少し安いが、予約後すぐに払わないといけない、追加オプションの後払いができない等の制約もあります。また、日本発着の国際線では搭乗時にカード確認を求められることがあります。これは不正カード利用対策で、予約に使ったカードの現物をチェックインカウンターや搭乗口で見せるよう言われる場合があります。「カード名義人=搭乗者」であれば問題ありませんが、家族のカードで購入した場合などは注意が必要です(最悪搭乗拒否もあり得ますが、対応策として委任状やカード画像提示でOKだった例もあります)。

《まとめると…》
タイ・エアアジアX公式サイトのクレカ決済は失敗することもあると心得ておきましょう。しかしそれは「買えない」という意味ではなく、方法を変えればちゃんと買えるということです。カード会社のセキュリティが原因なので、代理店経由など国内処理にするだけでウソのように通ったりします。せっかくの安い運賃、決済トラブルで逃すのはもったいないですから、エラーに遭遇したら焦らず上記対策を試してください。ちなみに筆者もエアアジア予約でエラーを経験しましたが、別カードで再試行したら成功しました。(4枚目で成功)でも決済できたカード会社から後日「不正利用の可能性があるため・・・」の手紙が届き、強制的に再発行の手続きをしました。逆に言えばそれだけセキュリティが厳重とも言えます。うまく付き合って、お得なチケットを手に入れましょう。

5. 利用者の評判・口コミ – 乗って分かった良い点・悪い点

実際にタイ・エアアジアXを利用した人たちの口コミや評価も気になるところですよね。ここではネット上のレビューや搭乗記を元に、利用者が感じたメリットとデメリットを整理してみます。格安とはいえ、実際どうなのか?リアルな声を見てみましょう。

《良い評判・高評価ポイント》

  • 「運賃が圧倒的に安い」 – 何と言っても価格満足度は高いです。セールを利用して往復4万円台でバンコクに行けた、というケースも珍しくなく、フルサービス便の半額以下だったという声もあります。「費用対効果が素晴らしい」「浮いたお金で現地で豪華ディナーを楽しめた」など、コストパフォーマンスの良さが利用者満足度を押し上げています。
  • 「フライトが意外と時間通り」 – LCCというと遅延・欠航が多いイメージがありますが、「成田~バンコク便は定刻運航だった」という報告が多々あります。実際「大幅に遅れた」という口コミは少なく、比較的オンタイム運航のようです。もちろん天候や機材繰りで遅れることはありますが、「思ったよりちゃんとしてる」という印象を持つ人が多いようです。
  • 「機内食がおいしい」 – 前述の通り、エアアジアの機内食は評判が良く、「味がしっかりしていて感動した」との声も。とくに人気メニューのガパオライスやチキンライスは「毎回頼む」「レストラン並みに美味」と絶賛している人もいます。無料ではありませんが「値段に見合う満足度」との評価です。
  • 「大型機で快適、座席数が多い」 – A330のワイドボディ機ということもあり、「思ったより座席が広かった」「2-4-2列で余裕があった(※機材による)」とシート面を評価する声があります。特にA330は同じLCCでも狭胴機よりゆったり感じるようで、「LCCなのに双通路で驚いた」「トイレが多く助かった」という意見も。エアアジアXは機材の快適性がLCCの中では良い部類と感じる利用者が多いようです。
  • 「乗務員が親切だった」 – サービス面でも、「CAさんがフレンドリーで子供にも優しかった」「日本語で頑張って説明してくれた」と良い接客体験をした人もいます。LCCだからといって決して雑な扱いを受けるわけではなく、「丁寧に接してもらえた」という声も結構あります。また、到着地で「車椅子の手配を迅速にしてくれた」「入国カードの書き方を教えてくれた」といったエピソードも見られ、スタッフの対応に好感を持ったとの口コミも少なくありません。
  • 「タイ国内線との乗り継ぎが便利」 – バンコク・ドンムアン空港着なので、そのままタイ各地への国内線(タイ・エアアジア運航)に乗り継げて便利だったという意見があります。荷物を一度受け取って入国する必要はありますが、LCCどうしでスケジュールが組みやすく、地方都市へのアクセスがスムーズだったとのこと。特にチェンマイやプーケットなど人気観光地へは、ドンムアンからエアアジアの便が頻繁に出ているため、「トランジットを活用して安く周遊できた」と喜ぶ旅行者もいました。

以上が主な「良かった点」です。まとめると「安いのに必要十分」「思った以上にちゃんとしている」というのがポジティブ派の総評のようです。

《悪い評判・低評価ポイント》

  • 「欠航・返金対応が最悪」 – これはコロナ禍などでフライトキャンセルを経験した方の声ですが、欠航時の対応に強い不満を持つ口コミが目立ちます。具体的には「返金を申し出たのに全然返ってこない」「メールで問い合わせてもたらい回し」「挙句に会社破産手続きを理由に返金放棄を求められた」等です。実際、タイ・エアアジアXはコロナ禍で経営難に陥り一時債務整理を行った影響で、チケット払い戻しに応じられなかったケースがありました。結果として「お金は戻ったけど信用は戻らない」「二度と使わない」と怒りを表明する利用者もいます。これは特殊な時期の例とはいえ、トラブル時のリカバリーが弱いのはLCC全般の課題でしょう。
  • 「問い合わせ窓口が不親切」 – 上記に関連しますが、エアアジアのサポートは電話がなくAIチャットやメールのみなので「全然繋がらない」「要領を得ない返信しかこない」と不満の声があります。特に急ぎの用件でもリアルタイムに相談できず、「困ったときに頼れない」という不安感につながっています。実際トラブルが起きる確率は低いものの、いざという時自己解決が基本と考えたほうが良さそうです。
  • 「遅延が度々ある」 – 日本発着便は比較的時間通りと書きましたが、それでも「1~2時間遅れた」「深夜着の予定がさらに遅れて大変だった」というケースもゼロではありません。特に乗継便利用時には遅延リスクに言及する声が多く、「遅延や欠航は覚悟しておく必要がある」「LCCなんだから遅延は付き物」という厳しい指摘もあります。要は時間にシビアな予定には向かないということで、余裕を持った旅程を組むのが賢明でしょう。
  • 「サービスが悪い(最低限しかない)」 – これはある意味当然なのですが、「無料の飲み物もブランケットもなくてびっくりした」という初LCC利用者の声や、「CAが必要な時以外来ないので放置感がある」との感想も見られます。LCCでは最初からサービスは期待しないのが前提になるので、そこを理解していないと「冷たい対応だ」と感じてしまうようです。逆に言えば、知っていれば不満にならない部分ですので、本記事で予習した方は大丈夫だと思います。
  • 「機内が寒い・狭い」 – 良い点でも触れましたが、やはり「寒くて震えた」「座席が窮屈」と感じた人も一定数います。特に体格の大きい方や、高齢の方にはエコノミー席は厳しいかもしれません。「隣席との境目が曖昧で肩がぶつかった」「リクライニングが倒れすぎて前席が近い」といった声もありました。座席に関しては相性もありますので、「お金を足してホットシートにしたら快適だった」と改善策を取る人もいます。快適さとコストのトレードオフだと割り切って、自分なりの最適解(例えば厚手の上着を持つ・非常口席を取る等)を見つけると良いでしょう。
  • 「時間変更や臨時便の連絡が遅い」 – まれにですが「フライト時間が変更になっていたのに通知メールを見落として空港で焦った」というケースも。エアアジアに限りませんが、予約後もメールチェックは怠らず、出発前に公式サイトで最新スケジュール確認するのが安全です。

以上、ネガティブな評判も包み隠さず挙げました。これらを総合すると、タイ・エアアジアXに限らずLCC利用時の心構えとして「トラブル時の自己責任」「サービスは割り切る」「時間と快適さに少し余裕を見る」が重要と言えそうです。逆に通常運航時は安く問題なく飛べるわけですから、「運が悪かった場合のリスクを承知で安さを取るかどうか」がポイントでしょう。多くのリピーターは「自分は今まで10回以上乗って一度もトラブルなしだった」という人も多く、あたりハズレの面もあります。

最後にユニークな口コミとして、「LCCなのに搭乗率(乗客の埋まり具合)がすごく高い」との指摘がありました。実際エアアジアXの日本線は観光客にも人気で、コロナ後は特にほぼ満席という便も珍しくありません。これはある意味信頼の証とも取れますし、反面「空席が多ければ快適だったのに…」という贅沢な悩みも出てきます。LCCの評判をネットで見ると概して☆3前後(5点満点中)で、「悪くはないが最高でもない」という平均評価に落ち着くことが多いです。タイ・エアアジアXも例外ではなく、利用者の満足度は概ね中間評価といえます。しかしながら、「何度も利用している」「安さには代えられない魅力」というファンも大勢いますから、値段相応プラスアルファの価値は十分提供できているのでしょう。

6. 他社LCC(スクート・ベトジェット)との比較 – 価格・サービス・利便性

成田~バンコク間を旅する際、タイ・エアアジアX以外にも選択肢があります。代表的なのがスクート(Scoot)とベトジェットエア(VietJet Air)です。ここではタイ・エアアジアXとこれら他社LCCを比較し、その違いを見てみましょう。日本発の東南アジア路線で実績のあるLCCということで、価格帯やサービスにどんな特色があるのかチェックします。

《基本情報》
まず各社のざっくりした特徴を紹介します。

  • タイ・エアアジアX(XJ): 本拠地はタイ・バンコク(ドンムアン空港)。エアアジアグループの長距離担当で、日本や韓国、オーストラリア路線を運航。機材はワイドボディのA330シリーズが中心。グループ共通の低運賃路線で、必要なサービスは有料オプションとして提供する徹底したローコスト主義。イメージカラーは赤。
  • スクート(TR): シンガポール航空グループ傘下のLCCで、本拠はシンガポール・チャンギ空港。ただしバンコク(スワンナプーム空港)にも一大拠点があり、日本へはシンガポール~バンコク~成田という経路で乗り入れています。機材には大型のボーイング787ドリームライナー(ワイドボディ)を使用。黄色い機体がトレードマークで、サービスもエアアジアに似て有料だが、座席・食事・荷物込みの料金プランが豊富なのが特徴です。完全子会社とはいえ親がフルサービスキャリアのためか、ややサービス水準が高めとの声も。
  • ベトジェットエア(VJ): ベトナムの急成長LCCで、本拠はハノイ及びホーチミン。日本へはベトナム各都市から乗り入れていますが、タイ向けにはタイ・ベトジェットエアという現地法人があり、そちらがバンコク(スワンナプーム空港)を拠点に日本路線も展開しています。例えば福岡~バンコク直行便や大阪~チェンマイ便などユニークな路線を就航中です。使用機材はエアバスA320/321などのナローボディ機で、座席数は180~230席程度(単通路)。イメージカラーは赤と黄色。基本サービスはやはり有料ですが、プロモーション価格が驚くほど安く出ることもあり「破格セール」で有名です。

では、これら3社を項目別に比較した表を作成してみましょう。

比較項目タイ・エアアジアX
 (XJ)
スクート
 (TR)
ベトジェットエア
 (VJ)
拠点タイ・バンコク
(ドンムアン空港)
シンガポール(チャンギ空港)※
※バンコク(スワンナプーム空港)経由で日本路線運航
ベトナム(ハノイ、ホーチミン)
※タイではバンコク(スワンナプーム空港)に拠点
日本発着路線
(主な直行便)
成田・関空・名古屋・札幌 ⇔ バンコク(DMK)
※成田~バンコク線は1日3便
成田 ⇔ バンコク(BKK)※1日1便
関空 ⇔ 台北・シンガポール経由便など
(※2022年より成田~バンコク直行便再開)
福岡 ⇔ バンコク(BKK)週数便
関空 ⇔ チェンマイ 週数便
成田発着は無し(※ベトナム経由で利用可)
使用機材エアバスA330シリーズ(ワイドボディ)
座席配置: 3-3-3 or 2-4-2
機内通路2本・座席数約300席以上
ボーイング787-8/9(ワイドボディ)
座席配置: 3-3-3
機内通路2本・座席数約335席(787-8)
※一部中距離はB777/A320も使用
エアバスA320/321シリーズ(ナローボディ)
座席配置: 3-3
機内通路1本・座席数180~230席
運航頻度
(成田~バンコク)
1日3便(朝・昼・夜)1日1便(午前成田発/深夜成田着)なし(成田発着直行便なし)
※他都市発着や乗継利用
運賃の目安
(往復)
セール時: ¥20,000台~
通常期: ¥30,000~50,000前後
セール時: ¥20,000台~(変動)
通常期: ¥30,000~60,000前後
※経由便含むため変動大
セール時: ¥0キャンペーンあり(税別)
通常期: ¥30,000~50,000前後
※福岡線実績ベース
受託手荷物有料オプション(15kg~)
※事前購入割引あり
有料オプション(20kg~)
※「FlyBag」等荷物込プランあり
有料オプション(20kg~)
※事前購入割引あり
機内食有料(事前予約可)
種類豊富・味に定評
有料(事前予約可)
※食事付き運賃プランあり
有料(事前予約可)
※ベトナム料理メニューあり
座席指定有料(任意)
※前方・非常口席は高額
有料(任意)
※各種シート選択プランあり(ScootPlus等)
有料(任意)
※前方・非常口席は高額
機内エンタメ個人モニター無し、Wi-Fi無し
※必要なら各自端末で対応
個人モニター無し、Wi-Fi一部有料提供(路線による)
※787機内で簡易スクリーン情報提供あり
個人モニター無し、Wi-Fi無し
特徴・中長距離向け大型機で広めの機内
・バンコク発着便多数で接続良好
・セール時の破格運賃あり
・親会社譲りで運航信頼性高め?
・機材が最新787で静音&快適
・セット運賃あり追加料金の計算しやすい
・ベトナム国内外路線が豊富
・ハノイ/ホーチミン経由で各地へ乗継可
・驚きのセール運賃が話題(0円席など)

※上記は参考値で、運賃やサービス内容は変動します(最新情報要確認)。

表から分かるように、3社とも基本的な仕組みは似ていますが、いくつか注目すべき違いがあります。

  • 価格面: どのLCCもセール時の安さは破格ですが、ベトジェットは「0円セール」(税金等別途)などプロモーションが派手です。実際に0円席をゲットした人の話では、諸税込みでも往復1万円台で飛べたとか。ただし便数が少ない分競争率も高め。一方スクートやエアアジアXも頻繁にセールをやっており、概ね横並びと言えます。通常期はスクートが経由便になる場合もあるので若干高めに出ることもあります。
  • 機材・快適さ: エアアジアXとスクートはいずれもワイドボディ機(A330とB787)なので、広い機内と最新設備が魅力です。それに対しベトジェットは単通路のA320シリーズなので、同じ満席でも体感は狭く感じるでしょう。特に長時間乗る場合、広い機材の安心感は見逃せません。またスクートの787は機内が新しく静かで評判が良いです。「同じLCCなら787の快適さでスクートに乗りたい」という意見もあるほどです。
  • サービス体系: スクートは「Fares Bundle」といって、予め受託手荷物や機内食がセットになった運賃プラン(FlyBag, FlyBagEatなど)を提供しています。そのため「後から色々足したら高くなった…」という心配が少なく、分かりやすい料金設定とも言えます。エアアジアXやベトジェットは完全に必要な分だけ後から足すスタイルなので、自分で計算する必要があります。しかし裏を返せば、不要なものを全て省けば最安にできるという自由度があります。
  • 利便性直行便の有無と本数は大きなポイントです。成田~バンコクに限れば、エアアジアX(ドンムアン)とスクート(スワンナプーム)の勝負ですが、本数ではエアアジアXが圧倒的です。出発時刻の選択肢も多く、予定を組みやすいでしょう。スクートは1日1便のみなので、時間が合わなければ利用しづらいです。ただしスクート便はスワンナプーム空港着なので、市内へのアクセス(エアポートレールリンク利用)や他のフルサービスキャリア乗継には便利というメリットもあります。また、ベトジェットは成田発の直行便がないため、現状東京からバンコクに使うには現実的でありません。大阪や福岡など特定都市からの利用に限られます。総合すると、東京発ならエアアジアX or スクートの2択、地方発ならベトジェットなども検討、といったところです。
  • 特別なサービス: エアアジアXにはプレミアムフラットベッドというビジネスクラス相当席がありますが、スクートにもScootPlus(旧称ScootBiz)というプレミアムエコノミー的な席があります。787の前方に2-3-2配列でリクライニングの大きなシートが配置され、食事や20kg荷物込み、優先搭乗などが付いています。これはエアアジアXのフラットベッドほど豪華ではないものの、通常エコノミーよりはかなり快適で、値段もビジネスクラスよりは安いです。ベトジェットにもSkyBossという上位クラス運賃がありますが、こちらは空港ラウンジや優先搭乗などの特典がメインで、機内ではエコノミー席利用です(前方席がアサインされる程度)。快適性重視ならエアアジアXのフラットベッドが頭一つ抜けていますが、価格次第ではScootPlusも検討の価値があります。

まとめると、成田~バンコクのLCC対決では、「便数とネットワークのエアアジアX」 vs 「機材と路線柔軟性のスクート」という構図です。価格はそのときどきのセールで優劣が変わるので、一概に「どっちが安い」とは言えません。ただ、「自分に合うサービス形態か」「使いたい時間に飛んでいるか」で選ぶと失敗が少ないでしょう。例えば「深夜便で朝着したい」ならスクートは成田発朝なので不向き、エアアジアXの夜発便が◎。逆に「着いてすぐバンコクから他国へ乗り継ぎたい」ならスワンナプーム着のスクートが便利かもしれません。各社とも一長一短ありますが、自分の旅程・重視ポイントにフィットする航空会社を選ぶことが、LCCで快適に旅するコツです。

7. 成田空港でのチェックイン – カウンターの場所と注意点

最後に、実際に出発当日の成田空港での搭乗手続き(チェックイン)についてです。LCC利用時は空港での勝手がフルサービス航空会社と異なる場合があります。タイ・エアアジアXの場合、特に成田空港でチェックインカウンターの場所が少し分かりにくいとの声があります。ここでは成田空港でスムーズにチェックインを済ませるためのポイントを解説します。

《成田空港のターミナルとカウンター位置》
タイ・エアアジアXは成田空港第2ターミナルを使用しています。第3ターミナルはいわゆるLCC専用ターミナルとして知られていますが、タイ・エアアジアXは第2ターミナル発着なのでご注意ください。第2ターミナルの出発ロビー(3階)にあるタイ・エアアジアXのチェックインカウンターは、他社とは少し異なる場所にあります。それがNカウンターと呼ばれるエリアです。

第2ターミナルの出発フロアには通常、A~Zのチェックインカウンターがずらっと並んでいます。しかしエアアジアXのカウンターはその列の中に無く、端の方に独立したブース状になっています。具体的には、第2ターミナル南側入口(南1ゲート)から入ってすぐ右手にガラス張りのブースがあり、そこがエアアジアXのNカウンターです。道路に面した窓側にあるため目立ちにくく、「知らないと迷う」場所と言われます。

《行き方のコツ》
成田空港駅(地下)から来る場合、エスカレーターで出発階(3F)に上がったら、右側(南側)に出ます。そうすると目の前にJALの特別手伝いカウンターがあり、その脇に「Nカウンター入口」が見えます。そこに入ればタイ・エアアジアXのチェックインカウンターです。カウンターはエコノミーとプレミアム(フラットベッド)で分かれて列が2本あります。案内表示も出ていますが、初めてだと戸惑うかもしれません。第2ターミナルは広いので、余裕を持って空港に到着し、「Nカウンター」の表示を探すと良いでしょう。「AとかBじゃなくてNなのね!」と覚えておくとスムーズです。

《チェックイン時の注意》
LCC利用時は通常、出発2~3時間前からチェックイン開始し、出発1時間前に受付締切となります。タイ・エアアジアXでも原則、出発2時間前までにはカウンターへ着いておくことが推奨されています。受付締切は60分前です。フルサービスキャリアより締切が早めなので注意しましょう。

カウンターではパスポートと必要ならビザ等の渡航書類を提示します。事前にウェブチェックインをして搭乗券(ボーディングパス)を印刷して持参しても、結局カウンターで正式な搭乗券が発券されるので、印刷物がなくても構いません。預け荷物がある場合は重量計測後タグを付けてもらいます。ちなみに、機内持込7kgルールについて前述しましたが、成田のチェックインでは機内持込手荷物の重量チェックは特に無かったという報告もあります。ケースバイケースですが、多少の誤差で咎められることは少ない印象です。ただし明らかにオーバーな場合は注意される可能性もあるので自己責任で…。

成田空港第2ターミナルの場合、タイ・エアアジアXの搭乗ゲートは90番台(サテライト側)になることが多いようです。搭乗ゲートまでシャトルや地下通路で移動する必要があるため、出国審査後は案内表示に従って早めにゲートに向かいましょう。エアアジアXは乗客数が多いので、搭乗開始時刻も早めです(出発の40分前くらいから案内開始)。優先搭乗(プレミアムシート乗客など)の後、後方席から順に呼ばれて乗り込みます。LCCでは預け荷物が少ない分、機内持込が多く皆さん荷物整理に時間がかかるため、搭乗完了まで普通の航空会社より余裕を持って時間を取っています。慌てず指示に従えばOKです。

《他空港との違い》
余談ですが、関西空港や中部空港などではエアアジアXのチェックインカウンターは他社と同じ並びに設置されています(例えば関空第1ターミナル4FでJALと同じフロアにあります)。成田だけやや特別な配置なので戸惑う方が多いようです。実際に「第3ターミナルに行ってしまい、大慌てで第2に移動した」という旅行者も見かけました。成田空港はターミナル間の距離があるため、行き先航空会社のターミナル確認は必須です。タイ・エアアジアXは第2ですのでお間違いなく。

もう一点、成田空港での注意として「深夜便利用時の空港滞在」があります。もし夜出発・早朝着の便を利用する場合、成田空港内で夜間過ごせるか気になるところ。第2ターミナルは深夜閉鎖されませんが(一部エリア制限はあり)、24時間営業のコンビニやカプセルホテルもあるので安心です。ただ、遅い時間の公共交通が無い場合は空港まで車か前泊するなど工夫が要ります。例えばエアアジアXの成田発21:15便なら問題なく電車で帰れますが、早朝8時着の成田帰着便に乗るなら、到着後の移動手段を考えておきましょう(現在は成田エクスプレス等も朝から動いています)。

最後に、成田でタイ・エアアジアXを利用した方のブログを参考にすると、「チェックインの場所さえわかれば難しくない」「スタッフも十分配置されていて、手続きに時間がかかることもなかった」とのことでした。LCCだからと構えすぎず、時間と場所を押さえて行けば、普通に国際線に乗るのと何ら変わりません。空港の電光掲示板や案内係も頼りにしつつ、落ち着いて手続きを進めましょう。

8. まとめ

ここまで、タイ・エアアジアXによる成田~バンコク(ドンムアン)旅行について幅広く見てきました。最後に、記事の要点をまとめておきます。

  • 運航状況: 成田~バンコク(ドンムアン)線は現在1日3便運航し、朝・昼・夜と出発時間の選択肢があります。使用機材は広々としたA330でフライト時間は約6~7時間です。2024年以降は全便がドンムアン空港発着なので乗継にも便利です。
  • 運賃体系: 基本運賃は安く設定されていますが、座席指定・荷物預け・機内食などは有料オプション。自分のニーズに合わせて必要なものだけ追加しましょう。バリューパックやプレミアムフレックスといったお得なセット運賃も活用できます。機内持込は7kgまで2個、預け荷物は事前購入がお得です。
  • 機内サービス: 無料サービスは最低限ですが、有料で充実させることが可能です。座席は標準席でも問題なく、余裕が欲しいなら非常口席やプレミアムフラットベッドも選択可。機内食は有料ながら「美味しい」と評判で、タイ料理などバラエティ豊富。エンタメ設備はないので各自で準備を。機内が寒いので上着を持参しましょう。
  • 決済トラブル: 公式サイトでクレカ決済エラーが起きることがありますが、慌てず別カードや旅行サイト経由で対処可能です。Trip.comなど代理店から購入するとスムーズという情報も。
  • 評判・口コミ: 「安くて思ったより快適」「機内食が美味しい」「大型機で安心」といった好評価がある一方、「トラブル対応が悪い」「遅延時のケアがない」「サービスはドライ」といった低評価も見られます。要はLCCの特性を理解して利用すれば満足度は高く、過度な期待をすると不満につながるという傾向です。安さと引き換えの割り切りがカギでしょう。
  • 他社との比較: スクートやベトジェットと比べ、タイ・エアアジアXは便数が多く時間帯の自由度が高いのが強みです。一方スクートは最新787機材で快適性が良く、サービスセットも充実しています。価格はケースバイケースですが、東京からバンコク直行ならエアアジアXとスクートの二択になりやすいです。自分の旅程や好みに合わせて選びましょう。
  • 成田空港での利用: エアアジアXは第2ターミナルNカウンター発着。チェックインカウンターの場所が特殊なので事前に把握を。遅くとも出発2時間前には空港到着を心がけ、60分前までに手続きを済ませてください。搭乗ゲートへも早めに向かい、余裕を持った行動をすれば問題なく搭乗できます。

最後に、タイ・エアアジアXを上手に使う秘訣を挙げるなら、「準備8割、当日2割」です。事前に必要情報をチェックし、オプションも含めて計画を立てておけば、当日は安堵感をもって旅路に臨めます。LCCは手間がかかる分、そのプロセスを楽しむくらいの気持ちで臨むと良いでしょう。例えば、「今日は機内食にあのタイ料理を予約してあるから楽しみだな」「足元広々シートにしたから映画を観て過ごそう」など、自分仕様にカスタマイズした旅は愛着が湧くものです。

タイ・エアアジアXは、費用を大きく節約しつつバンコク旅行を実現できる頼もしい選択肢です。もちろんフルサービス航空会社の快適さも魅力ですが、「旅費は抑えてその分現地で贅沢したい!」という方にはピッタリでしょう。ぜひ本記事の情報を参考に、快適でお得な空の旅を計画してみてください。