円安が続くなかで、海外旅行は以前より高く感じられるようになりました。航空券の値上がりや為替レートの変動を見て、「しばらく海外は難しい」と感じている人も多いはずです。実際、都市によってはホテル代や食事代が上昇し、旅行費がかさむケースもあります。しかし一方で、為替の影響を受けにくい国や、日本より物価が大きく低い地域は今も多く存在します。

行き先や時期、旅の組み立て方を工夫すれば、国内旅行より低予算で海外を楽しむことも可能です。本記事では、円安の今でも無理なく行ける海外旅行先を10カ国厳選し、物価・航空券・滞在費の3つの視点から比較します。費用面で迷っている方にとって、新しい旅の選択肢が見つかるはずです。

1. はじめに──円安でも海外旅行が可能な理由

1-1. 旅行費のどこに円安の影響が出やすいのか

1-2. 逆に影響が小さい国が存在するという事実

1-3. 為替よりも旅費を左右する3つのポイント

2. 円安でも安く行ける国の選び方

2-1. 航空券が安い方面と季節性

2-2. 物価が日本より低い国を選ぶメリット

2-3. ホテル相場と滞在費で差が出る国の特徴

3. 円安でも低予算で楽しめる海外旅行10選

続きはこちら(目次の後半)

3-1. 韓国(ソウル・釜山)

3-2. 台湾(台北・高雄)

3-3. ベトナム(ダナン・ホーチミン)

3-4. タイ(バンコク・チェンマイ)

3-5. フィリピン(セブ)

3-6. マレーシア(クアラルンプール)

3-7. インドネシア(バリ島)

3-8. ラオス(ルアンパバーン)

3-9. カンボジア(シェムリアップ)

3-10. トルコ(イスタンブール)

4. 主要10カ国の費用を徹底比較

4-1. 航空券相場の違い

4-2. ホテル価格の違い

4-3. 食事・移動・観光費の違い

4-4. 円安下でも総額が安く収まる理由

5. 低予算で楽しむための旅行テクニック

5-1. 航空券を最安値で購入する方法

5-2. ホテル代を下げる予約タイミング

5-3. 現地で出費を減らす過ごし方

5-4. 両替・カード支払いの最適化

6. まとめ──円安でも海外旅行は十分に楽しめる

6-1. 安い国の共通点と選び方

6-2. 費用を抑えて満足度を高める旅の考え方

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1. はじめに──円安でも海外旅行が可能な理由

円安が進むと海外旅行は高く感じられますが、実は為替の影響を受けにくい国や、航空券やホテルの選び方で総額を抑えられる旅行先は多く存在します。物価差や渡航時期を工夫するだけで、国内旅行より費用を抑えることも可能です。円安でも旅を実現できる理由を整理していきます。

1-1. 旅行費のどこに円安の影響が出やすいのか

旅行費の中で円安の影響が最も出やすいのは、まず航空券の価格です。航空券は国際的にドル建てで取引されることが多く、燃油サーチャージも原油価格と為替レートの組み合わせで決まるため、円安が進むと高くなりやすい特徴があります。また、ホテル料金も多くの国ではドルや自国通貨で設定されており、日本円の価値が下がるほど実質の支払額が増えることになります。

特に、欧米や物価の高い都市ではこの影響が大きく、円が弱くなるほど滞在費全体が上がりやすい傾向があります。食事や交通費といった現地での日常的な支出も、レートによっては少しずつ割高になりますが、物価が低い国ではその影響が軽減され、円安でも負担が大きく変わらない地域も存在します。結局のところ、円安が響きやすいのは航空券とホテルが中心で、現地物価によって調整できる部分も多いため、旅先の選び方が費用に大きく影響します。

1-2. 逆に“影響が小さい国”が存在するという事実

円安の影響が比較的小さい国が存在する理由は、為替よりも「現地物価」の安さが圧倒的に勝っているためです。つまり、日本円の価値が下がっても、もともとの生活コストが低い国では総額が大きく変わらない、あるいは依然としてお得に感じられるケースが多いということです。たとえば東南アジアの国々では、食事代が300〜600円台、タクシー初乗りが100円前後、ホテルも3,000〜6,000円台で泊まれる地域があり、円安による割高感をほとんど感じずに滞在できます。

また、韓国や台湾のように移動距離が短く航空券が安い地域では、為替の影響を受けつつも総額がそこまで跳ね上がりにくい特徴があります。さらに、ドルやユーロではなく自国通貨の動きが安定している国や、日本と経済圏が近い地域では、為替変動が現地価格に反映されにくい傾向もあります。円安だからといってすべての海外旅行が高くなるわけではなく、旅先の選び方次第で影響を大きく軽減できるのです。

1-3. 為替よりも旅費を左右する3つのポイント

旅行費を大きく左右するのは円安の影響だけではなく、旅の組み立て方そのものにあります。第一に重要なのが航空券の購入タイミングです。国際線の価格は需要と供給に合わせて常に変動しており、同じ路線でも予約時期によって数万円の差が生まれます。特に、渡航者が集中する連休前後や繁忙期は高騰しやすく、逆にオフシーズンや平日出発を選ぶだけで費用を大きく抑えられます。次に影響が大きいのが滞在先のホテル選びです。

都市中心部の人気エリアは高い一方、同じ街でも少し離れただけで価格が大きく下がることがあります。また、ゲストハウスやアパートメントホテルを選ぶことで宿泊費を半減できるケースもあります。最後に、現地での過ごし方も旅費の差を生みます。タクシーではなく公共交通機関を使う、屋台やローカル食堂を中心にする、観光地よりも“街歩き”を楽しむなど、日々の選択によって支出は大きく変わります。このように、為替の影響よりも旅の設計次第で調整できる部分が多く、工夫することで円安の負担を大きく軽減できるのです。

2. 円安でも安く行ける国の選び方

円安の影響を受けにくく、総額を抑えて海外旅行を楽しむためには、旅先選びが大きな鍵になります。同じ円安環境でも、航空券の相場や現地物価、ホテルの価格帯によって必要な費用は大きく変わります。どの地域がコスト面で有利なのかを理解しておくことで、無理のない旅を実現できます。

2-1. 航空券が安い方面と季節性

航空券の価格は円安そのものよりも「方面」と「時期」に強く左右されます。まず方面については、距離が短い近距離アジアが最も安く、特に韓国・台湾・フィリピン・ベトナムなどは燃油サーチャージの影響も小さいため、円安でも総額が跳ね上がりにくい特徴があります。また、LCCが多く就航している路線ほど競争が働きやすく、同じ時期でも大きく価格が下がる傾向があります。

一方、季節性も航空券の価格に大きく影響します。年末年始、ゴールデンウィーク、夏休みといった繁忙期は需要が急増し、円安に関係なく価格が上がるため、避けるだけで数万円の差が生まれることもあります。逆に、1〜2月の閑散期、ゴールデンウィーク明け、10〜11月のオフシーズンは値下がりしやすく、同じ行き先でも驚くほど割安になる場合があります。

このように、航空券は為替以上に「距離」と「季節」の影響を強く受けるため、円安環境でも行く方面と時期を上手に選べば、総額を大きく抑えることができます。

2-2. 物価が日本より低い国を選ぶメリット

物価が日本より低い国を選ぶ最大のメリットは、滞在中の支出が大幅に抑えられることにあります。たとえば食事代や交通費、マッサージやアクティビティなど、日常的に発生する費用が日本の半分以下で済む国も多く、円安で多少割高になっても総額は十分に低く収まります。

さらに、ローカル食堂や屋台文化が根付く国では、数百円で満足できる食事が可能で、ホテルも3,000〜5,000円台で快適に泊まれる地域が多く存在します。こうした国を選ぶことで、円安の影響を最小限にしながら旅の満足度を高めることができ、むしろ“円安でも得した感覚”を味わえるのが特徴です。また、観光スポットが密集している都市ほど移動費が少なく、支出をさらに抑えられるという利点もあります。

2-3. ホテル相場と滞在費で差が出る国の特徴

ホテル相場と滞在費で差が出る国には、いくつか共通する特徴があります。まず、観光需要が安定している一方で供給(ホテル数)が多い都市は価格競争が起きやすく、円安でも宿泊費が比較的安い傾向があります。たとえばクアラルンプールやバンコクのように国際都市でありながらホテルが豊富な地域では、4つ星クラスでも1泊5,000〜8,000円台で泊まれることがあります。

次に、物価水準が低い国ほどホテルスタッフの人件費や建築コストも抑えられるため、同じグレードのホテルでも日本より大幅に安くなる場合が多い点が挙げられます。さらに、都市全体がコンパクトで観光地が密集している地域では移動費が少なく、結果として滞在費全体をさらに低く抑えられます。ホテル価格と現地物価、この2つが低い国は、円安下でも最終的な旅行総額が安定しやすいという特徴があります。

3. 円安でも低予算で楽しめる海外旅行10選

円安の影響で海外旅行が高くなったという声が増えていますが、実は行き先によって総額は大きく変わります。航空券が安い方面、物価が日本より低い国、ホテル相場が落ち着いている都市を選べば、円安環境でも無理なく旅を楽しむことができます。そこで、コストと満足度のバランスを重視しながら、低予算でも魅力的な海外旅行を実現できる10の国と都市を厳選して紹介します。それぞれの特徴や費用感を知ることで、あなたに合った「円安に強い旅先」を見つけることができるはずです。

3-1. 韓国(ソウル・釜山)

韓国は円安下でも総額を抑えて海外旅行を楽しめる代表的な国です。距離が近いため航空券が安く、LCCを利用すれば1〜3万円台で行けることが多く、燃油サーチャージの影響も小さいのが大きな魅力です。特にソウルと釜山は交通が発達しており、観光・ショッピング・グルメが短い滞在でも効率よく楽しめます。移動費が安く、市内の移動を地下鉄中心にすれば負担が大きく膨らみにくい点も円安に強い理由のひとつです。

ソウルは、明洞・弘大・東大門など主要エリアが地下鉄でつながっており、滞在中の移動が非常にスムーズです。屋台やローカル食堂を選べば1食700円前後で食べられることも多く、日本より気軽にグルメを楽しめます。カフェ文化が盛んなため、スイーツや飲み物はやや高めに感じる場面もありますが、旅全体のコストに大きく影響するほどではありません。

釜山はソウルより物価が低めで、海の景色を楽しみながらゆったり過ごせる都市です。海雲台や広安里ではリゾートらしい雰囲気が味わえ、チャガルチ市場では海鮮料理を手頃に楽しむことができます。地下鉄がわかりやすく、初めての旅行でも行動しやすい点も魅力です。

ホテル代はエリアで大きく差が出ます。ソウル中心部は高めでも、合井・孔徳・望遠など少し離れた地域なら1泊6,000〜10,000円台のホテルが多く、釜山でも西面エリアを中心に選べば費用を抑えながら利便性を確保できます。

韓国ウォンはドルやユーロほど為替変動が大きくないため、円安の影響を体感しにくいという心理的メリットもあります。さらにキャッシュレスが普及しており、カードやアプリで支払いを完結できるため、両替のストレスを減らしながら支出を管理しやすくなっています。

近距離・低コスト・移動のしやすさという点を考えると、韓国は円安時代でも最も現実的な海外旅行先と言える存在です。週末旅行にも向いており、初めての海外や久しぶりの海外にも選びやすい、安定感のある旅先です。

3-2. 台湾(台北・高雄)

FOREVER TRAVEL

台湾は円安でも旅行総額を抑えやすい国のひとつで、特に台北と高雄は日本からの距離が近く、航空券の価格も安定しています。LCCを利用すれば1〜3万円台で購入できることが多く、週末旅行や弾丸旅行でも行きやすい点が魅力です。飛行時間も3〜4時間ほどで、現地での時間をしっかり確保できるのも台湾旅行の大きな利点です。

台北は観光スポットが密集しており、移動が非常にスムーズです。地下鉄が発達していて路線もわかりやすく、初めて訪れる場合でも迷わず行動できます。食事代は日本よりも安く、朝食専門店や屋台では100〜200元程度で満足できる食事が楽しめます。小籠包や魯肉飯などの人気メニューもお手頃で、日々の食費を大きく抑えながら台湾らしい味をしっかり楽しめます。夜市文化が根付いているため、1日の食事を夜市で済ませるだけでも費用を大幅に削減できます。

高雄は台北よりもさらに落ち着いた雰囲気で、海に近い街ならではの開放感があります。観光スポットが広がっている印象はあるものの、高雄MRTの路線が分かりやすく、アクセスは思いのほか快適です。物価も台北より低めで、ローカル食堂では1食500〜700円程度。タピオカドリンクも日本より安く、気軽に楽しめる価格帯が続いています。観光地でありながらも混雑が少ないため、ゆっくり過ごしたい旅行者にとっては快適な都市です。

ホテル料金も台湾は比較的安定しており、台北中心部ではやや高めな傾向がありますが、少しエリアをずらすだけで1泊6,000〜10,000円台の快適なホテルを選べます。高雄はさらに価格帯が下がり、同クラスのホテルでも5,000〜8,000円で泊まれる地域が多く、滞在費全体を抑えやすくなります。清潔度が高いホテルが多いことも台湾旅行の安心材料です。

また、台湾は日本との距離が近いだけでなく、物価上昇の幅が比較的緩やかなため、円安でも“割高になりすぎない”という特徴があります。ドルやユーロ圏ほど為替の影響が直撃しないため、総額が安定しやすい点も旅行者にとって大きなメリットです。加えてキャッシュレス決済が進みつつあり、カードや電子マネーが使える場所も増えてきたため、両替額を最小限に抑えながら旅を進めやすい環境が整っています。

台湾は観光、グルメ、移動のしやすさ、ホテルの価格帯がバランス良く揃っており、円安の時期でも無理なく楽しめる旅先です。短期旅行や週末旅にも向いており、何度訪れても心地よく過ごせる“安定感のある海外旅行先”と言えます。

3-3. ベトナム(ダナン・ホーチミン)

ベトナムは円安時代でも強い魅力を持ち、総額を抑えて海外旅行を楽しみたい人にとって非常に相性の良い国です。物価が日本の半分以下という地域も多く、食事・移動・ホテルのすべてがリーズナブルにまとまるため、円安の影響を感じにくい旅先として注目されています。特にダナンとホーチミンは、雰囲気も旅のスタイルも異なる2つの都市でありながら、どちらも低予算で満足度の高い滞在が実現できるという共通点があります。

ダナンはビーチリゾートとして人気が高く、物価が低いにもかかわらずリゾート感をしっかり味わえる点が大きな魅力です。海沿いには4つ星以上のホテルが多く並び、日本では高額になりがちなリゾートホテルも1泊8,000〜15,000円台で泊まれるケースが多く見られます。ビーチ周辺のレストランは比較的高めですが、中心街のローカル食堂に足を向ければ1食300〜600円程度でベトナム料理を楽しむことができ、滞在費を大幅に抑えることが可能です。ミーケービーチ周辺の雰囲気は落ち着いており、海を眺めながらゆっくり過ごしたい旅行者には最適な都市です。

一方、ホーチミンは活気に溢れた大都市で、グルメ、ショッピング、観光をコンパクトに楽しめる地域です。物価が非常に安く、ローカル食堂ではフォーやバインミーが200〜500円、カフェでもコーヒーが100円台で飲める場所が多く、食事の満足度に対して支出が小さく済むのが大きなメリットです。市内の移動はタクシーや配車アプリ(Grab)が主流で、日本より安く利用できるため、短い滞在でも効率よく観光を楽しめます。屋台文化が根付いているため、食事の選択肢も多く、長く滞在しても飽きにくい魅力があります。

また、ベトナムはホテルのコストパフォーマンスが非常に高い国として知られています。中心部でも1泊5,000〜8,000円台で清潔なホテルが豊富で、コスパを最優先したい人にとっては選びやすい環境が整っています。リゾートホテルと都市ホテルのどちらを選んでも価格帯のバランスが良く、円安下でもホテル代が跳ね上がりにくい安定感があります。

航空券についても、LCCを活用すれば成田・関西・中部から3〜5万円台で購入できるため、距離の割に費用を抑えやすい点が特徴です。燃油サーチャージの影響は多少あるものの、便数が多いため価格競争が働きやすく、オフシーズンを狙えばさらに安くなる場合もあります。

ベトナムドンは変動が比較的穏やかで、急激なレート変動が少ないため、円安の影響を心理的にも実質的にも感じにくいという点も旅行者にとって安心材料です。キャッシュレス利用も広がっており、両替の量を最小限に抑えることも可能です。

ダナンの穏やかなリゾート感と、ホーチミンの活気ある都市体験。このふたつを予算を抑えながら楽しめるのは、ベトナムならではの魅力です。円安でもコストパフォーマンスが崩れにくく、短期旅行でも長期旅行でも満足度の高い旅ができる、頼りになる渡航先のひとつです。

3-4. タイ(バンコク・チェンマイ)

タイは円安環境でも旅行費を抑えやすく、渡航先として安定した人気があります。物価が日本の半分以下という場面が多く、食事・移動・ホテルのすべてが低コストでまとまるため、総額で見ると非常に割安に旅ができるのが特徴です。特にバンコクとチェンマイは、旅の雰囲気が大きく異なる二つの都市でありながら、どちらも予算を気にせず楽しめるという共通点があります。

バンコクはタイ最大の都市で、観光・グルメ・ショッピングの選択肢が豊富です。街は活気に満ちており、屋台グルメやローカルレストランが多く、1食300〜600円ほどで本場のタイ料理を味わえます。パッタイやカオマンガイ、トムヤムクンなどの人気メニューが日本より格段に安く楽しめるのは、タイ旅行の大きな魅力と言えます。移動も非常に便利で、BTSやMRTといった鉄道が整備されており、観光地へのアクセスに困ることはありません。渋滞が多い国ですが、鉄道移動を中心にすれば時間ロスも少なく、ストレスなく旅を進められます。

ホテル代についても選択肢が豊富で、中心部のスクンビット周辺やサイアム周辺はやや高めですが、少しエリアをずらせば1泊5,000〜9,000円台で快適なホテルが多数あります。さらに、プール付きやジム付きのホテルがこの価格帯で多く見つかる点もタイならではの魅力で、滞在費を抑えつつホテル時間を楽しみたい人にとって最適です。高級ホテルも他国と比べて割安で、1泊1〜2万円でもかなりのグレードを体験できます。

一方、チェンマイはバンコクとは雰囲気が異なり、落ち着いた空気が流れる古都です。寺院巡りやカフェ巡りが旅の中心になり、時間の流れがゆっくりしているため、リラックスを求める旅行者に選ばれています。物価はバンコクよりもさらに安く、ローカル食堂では1食200〜400円ほど。宿泊費も抑えやすく、中心部の旧市街エリアであっても1泊4,000〜7,000円台のホテルが豊富にあります。街自体がコンパクトなため移動費がほとんどかからない点も、チェンマイの大きな強みです。

航空券に関しても、バンコク行きは競争が激しく、3〜6万円台で購入できることが多く、円安でも手が届きやすい価格帯を維持しています。チェンマイへはバンコク経由が一般的ですが、国内線の運賃が安いため、トータルで見ても高くなりにくいのが特徴です。

タイバーツはドルほどの急変動が少なく、円安による精神的負担が小さいのも重要なポイントです。キャッシュレスも広がりつつあり、両替額を必要最小限に抑えられる点も旅行のしやすさにつながっています。

タイは都市の活気を味わいたい人にも、静かな時間を求める人にも応えてくれる国です。バンコクとチェンマイ、それぞれが異なる魅力を持ちながら、どちらも円安を気にせず楽しめる旅先として選びやすい存在です。

3-5. フィリピン(セブ)

FOREVER TRAVEL

フィリピンのセブは、円安の時期でも旅行費を抑えながら南国らしい雰囲気をしっかり楽しめる渡航先です。物価が日本よりかなり低く、食事や移動のコストが小さいため、総額が非常に安定しやすいのが特徴です。ビーチリゾートとして人気が高く、ホテルの選び方次第でリゾート感もコスパも両立しやすい都市です。

セブはリゾートエリアのマクタン島と、市街地のセブシティで雰囲気が大きく異なります。マクタン島は海沿いに高級ホテルやリゾートホテルが集まり、ビーチでゆっくり過ごす旅行者に向いています。日本では高額になるようなホテルでも、1泊1〜2万円台で宿泊できることが多く、南国リゾートを手頃に楽しめる点が魅力です。一方、セブシティはローカル色が強く、ショッピングモールやレストランが多いため、食事や移動がより安く済みます。ホテルも5,000〜8,000円台で快適な宿が多く、滞在費を抑えたい人にはこちらが便利です。

食事代が安いのもセブの大きな利点です。ローカル食堂では200〜400円ほどでプレート料理を食べられ、ショッピングモール内のレストランでも500〜800円程度でしっかり食事ができます。観光客向けのレストランはやや高めですが、日本と比較すると依然として手頃な価格帯です。カフェ、タピオカ、フルーツシェイクなどのドリンク類も安く、1日を通して出費が大きく膨らみにくい環境が整っています。

移動はタクシーや配車アプリ(Grab)が基本で、日本よりかなり安く利用できます。短距離なら200〜300円程度で移動できるため、観光スポットを効率よく回りたい旅行者にとっても負担が小さく、短期滞在でも行動しやすい都市です。

航空券は季節や出発地によって差がありますが、LCCを中心に便数が多く、オフシーズンなら3〜6万円台で購入できることが多いです。距離が比較的近く、燃油サーチャージの影響が欧米路線ほど大きくない点も、旅費を安定させる理由のひとつです。

フィリピンペソはドルほどの激しい値動きが少なく、為替変動による心理的負担が小さいのも特徴です。キャッシュレス利用も広がっており、両替は必要最低限で済ませられるため、円安でも管理しやすい環境が整っています。

セブは海を楽しみたい人にとって手頃なリゾートであり、同時に物価・ホテル・食事が安く、総額を抑えやすい旅先です。円安の時期でも南国らしい開放的な時間を味わえる“コストパフォーマンスの高い海リゾート”として安心して選べる都市です。

3-6. マレーシア(クアラルンプール)

マレーシアのクアラルンプールは、円安の時期でも総額を抑えて海外旅行を楽しみやすい都市として非常に人気があります。物価が安く、ホテルのコストパフォーマンスが高く、移動も便利なため、旅全体の支出が安定しやすいのが大きな特徴です。さらに、多民族国家ならではの食文化が魅力で、グルメを中心に旅行したい人にとっても満足度が高い旅先です。

クアラルンプールの強みのひとつがホテル価格です。国際都市でありながら宿泊費が控えめで、3つ星〜4つ星のホテルが1泊5,000〜8,000円台で利用できるケースが多く見られます。中心地のブキッ・ビンタン周辺はやや高めですが、KLCC周辺やチャウキットなど、少しエリアを変えるだけで快適なホテルを手頃に確保できます。日本では高額になるような大手ホテルチェーンも比較的リーズナブルで、滞在の満足度を下げずに旅費を抑えられるのが魅力です。

物価についても、クアラルンプールは総じて安く、ローカル食堂やフードコートでは1食300〜600円台でしっかり食べることができます。マレー料理、中華系、インド系など多様な料理を手頃に味わえるため、食費が膨らみにくく、旅の満足度も高まりやすい環境が整っています。カフェ文化も盛んですが、日本と比較すると価格差が小さく、ほどよい予算で楽しめるのが特徴です。

移動のしやすさもクアラルンプールの魅力です。電車・モノレール・LRTなど複数の交通機関が整っており、観光スポットは比較的まとまっています。長距離移動が必要な場面は少なく、タクシーや配車アプリ(Grab)も手頃な価格帯で、数百円〜数千円程度で移動できるため、行動の幅が広がります。都市全体がコンパクトにまとまっているため、短い滞在でも効率よく観光を楽しめます。

航空券はシーズンによって差はありますが、LCCや中東系を含め選択肢が豊富で、4〜7万円台で購入できることが多いです。特にセール時期は大幅に安くなるため、渡航時期を工夫すれば円安環境でも負担を小さく抑えられます。

マレーシアリンギットは比較的安定した通貨で、急激な為替変動が少なく、円安を直接的に感じにくい点も安心感につながります。また、クレジットカードが広く利用できるため、両替額を最小限にできる点も旅行者にとってメリットです。

観光、グルメ、ホテル、移動のバランスが良く、費用が安定しやすいクアラルンプールは、円安でも旅行しやすい都市として非常に優れています。華やかな都会の景色を楽しみながら、無理のない予算でゆったり過ごせる“コストパフォーマンスの高い海外都市”としておすすめできる旅先です。

3-7. インドネシア(バリ島)

インドネシアのバリ島は、円安の時期でも旅行全体の費用を抑えやすい南国リゾートとして高い人気があります。物価が日本より大幅に安く、食事・移動・ホテルのどれを取ってもコストパフォーマンスが高いため、予算を気にせずリゾート気分を楽しめるのが特徴です。ビーチリゾートとしての魅力と、芸術文化・自然・癒しが集約された独自の雰囲気があり、短期旅行でも充実した時間を過ごせます。

バリ島はエリアごとに雰囲気が大きく異なります。クタやレギャンは賑やかなエリアで、買い物やグルメを中心に楽しみたい旅行者に向いています。スミニャックは洗練されたカフェやレストランが多く、落ち着いた大人の滞在スタイルを好む人に人気があります。ウブドは森に囲まれた静かな地域で、ヨガやスパ、自然を楽しみたい人に選ばれることが多く、バリ島ならではの癒しを感じられる場所です。

食事代が安いのもバリ島の魅力です。ローカル食堂では1食300〜500円程度で気軽にインドネシア料理を楽しめます。ナシゴレン、ミーゴレン、サテなどの定番料理はどれも手頃で、滞在中の食費が膨らみにくい環境が整っています。一方で、ビーチクラブやリゾート内レストランは価格がやや高めですが、日本と比較すると依然として安いケースが多く、予算に合わせて選択肢を広げられる点が魅力です。

ホテルも非常に豊富で、価格帯が広いのが特徴です。市街地では1泊4,000〜7,000円台で清潔なホテルが多く、スミニャックやウブドのヴィラタイプでも1泊1〜1.5万円台でプライベートプール付きの宿を選ぶことができます。日本では高額になりやすいヴィラ滞在が手頃に実現できることから、バリ島は「少ない予算で贅沢気分を味わいたい」人に向いていると言えます。

移動は主にタクシーや配車アプリ(Grab、Gojek)を利用する形になり、料金は日本よりかなり安く、数百円〜数千円程度で長距離移動が可能です。観光スポットがそれぞれ離れているため、運転手付きチャーターを半日利用する旅行者も多く、こちらも日本に比べてリーズナブルです。

航空券は季節によって変動しますが、LCCを利用すれば6〜10万円台で購入できることが多く、欧米路線と比べると円安の影響を受けにくい点が特徴です。また、インドネシアルピアは為替変動が急激ではないため、現地での支出が大きく膨らみにくく、円安時期でも安心して旅行を組み立てられます。

海と自然に囲まれたバリ島は、円安でもコストパフォーマンスを維持しやすい南国リゾートです。滞在スタイルを自由に選べる幅広さがあり、癒しと非日常を求める旅行者にとって心地よい選択肢となります。

3-8. ラオス(ルアンパバーン)

ラオスのルアンパバーンは、円安の影響を受けにくく、落ち着いた時間を過ごしたい旅行者にとって魅力的な旅先です。急激な観光地化が進んでいないため、物価が安く、ホテルや食事、移動費のすべてが手頃にまとまるのが特徴です。寺院が点在する静かな街並み、メコン川の穏やかな流れ、山々に囲まれた自然の風景など、ゆったりと過ごす時間そのものに価値を感じる旅ができます。

ルアンパバーンは世界遺産の街として知られ、観光スポットがコンパクトにまとまっています。徒歩や自転車で移動できる範囲が広く、移動費がほとんどかからないのが大きなメリットです。市内を歩くだけで寺院、カフェ、マーケットを巡ることができ、タクシーやバイク移動が必要になる場面が少ないため、円安の負担を感じにくい旅が実現できます。

物価の安さも際立っています。ローカル食堂では1食300〜500円ほど、マーケットで売られている串焼きや軽食は100円台で購入でき、食費を大きく抑えながらラオスらしい味を楽しめます。カフェ文化も根付いており、落ち着いた雰囲気のカフェでコーヒーを飲んでも200〜300円程度。観光地のカフェを選んでも日本の半額以下で楽しめるケースが多く、滞在中の支出が膨らみにくい点が魅力です。

ホテルも手頃で、中心部であっても1泊4,000〜7,000円ほどの快適な宿が多く、清潔で静かなゲストハウスが豊富に揃っています。アジアの中でも宿泊費が安定している地域で、円安が進んでも宿泊費が大幅に跳ね上がることはほとんどありません。川沿いの小さなホテルや、木の温もりを感じるブティックホテルなども手頃な価格で選べるため、ゆったりとした滞在を望む旅行者に適しています。

観光スポットとしては、托鉢の見学やプーシーの丘からの夕日、クアンシーの滝などが人気です。どれも高額な入場料はかからず、日帰りで気軽に楽しめるものばかりです。自然観光が多い地域のため、移動コストを抑えながら満足度の高い時間を過ごせます。

航空券はやや高めですが、ハノイやバンコク経由を選べば6〜10万円台で購入でき、乗継ぎを工夫すれば費用を抑えられます。ルアンパバーン自体の物価が非常に安いため、総額で見ると決して高い旅にはなりません。

ラオスキープは為替の変動が比較的穏やかで、円安の影響が急激に出にくい通貨です。現地での支出が小さいこともあり、為替変動による心理的負担が軽い点も旅行者にとって安心材料になります。

ルアンパバーンは、華やかさよりも静けさや落ち着きを求める旅に向いており、物価の安さと過ごしやすい街の規模が、円安時代でも心地よい旅行を実現してくれます。喧騒から離れ、丁寧な時間を楽しみたい人におすすめできる、穏やかな魅力を持つ旅先です。

3-9. カンボジア(シェムリアップ)

カンボジアのシェムリアップは、世界遺産アンコール遺跡で知られる都市でありながら、物価が非常に安く、円安時期でも総額を抑えて海外旅行を楽しめる渡航先です。観光需要が高い一方で、街の規模がコンパクトでホテル・食事・移動が安くまとまるため、旅行全体の費用をコントロールしやすいのが特徴です。歴史・文化がテーマの落ち着いた旅を希望する人にとって、満足度の高さとコストパフォーマンスの良さを両立できる都市と言えます。

シェムリアップは観光スポットが市内に集まっているため、移動コストが小さいことが最大の強みです。アンコールワットやアンコールトムといった名所はトゥクトゥクで短時間でアクセスでき、料金も数百円〜千円程度に収まります。配車アプリを利用すれば、料金があらかじめ確定するため安心して移動でき、円安でも負担の増加を感じにくい環境が整っています。街並みも比較的歩きやすく、ナイトマーケットやオールドマーケット周辺は徒歩で十分に楽しめます。

食事代は東南アジアの中でもかなり安い部類に入ります。ローカル食堂では1食200〜400円程度、観光客向けのレストランでも500〜800円ほどで食べられるものが多く、食費が膨らみにくいのが大きな魅力です。クメール料理は素朴で食べやすく、短期間でも飽きにくい味わいです。カフェやスムージーショップも多く、どれも手頃な価格帯で利用できます。

ホテル代も非常にリーズナブルで、1泊4,000〜7,000円台で快適な宿を探すことができ、プール付きホテルも日本と比べて安く利用できます。観光都市でありながらも宿泊費が抑えられることから、円安の影響が実質的に小さく感じられる都市のひとつです。高級ホテルも手頃な価格帯で、1万円前後でも十分に贅沢な時間を過ごせる点は、シェムリアップならではの魅力です。

観光面ではアンコール遺跡群が中心となり、特にアンコールワットの日の出は旅のハイライトになります。入場料は多少高めですが、それ以外の観光費用が非常に低いため、全体で見ると総額を抑えた旅が成立します。自然観光やローカル市場巡りなど、無料または低価格で楽しめる体験が多い点も、旅行費を安定させる理由のひとつです。

航空券は季節によりますが、バンコクやホーチミン経由を利用すれば6〜10万円台で購入でき、ルートを工夫すれば比較的安い費用で渡航できます。物価が安いため、航空券以外の出費が小さく、円安でも総額が跳ね上がりにくいのが特徴です。

カンボジアリエルは為替変動が比較的ゆるやかで、現地物価がそもそも安いため、円安の負担を最も感じにくい地域のひとつと言えます。シェムリアップは贅沢を求める旅よりも、文化・歴史に触れながら落ち着いた時間を過ごしたい旅行者にとって心地よい旅先であり、円安でも無理なく楽しめる都市です。

3-10. トルコ(イスタンブール)

トルコのイスタンブールは、ヨーロッパとアジアの文化が交わる独特の雰囲気を持ちながら、物価が日本より大幅に低いため、円安の時期でも比較的予算を抑えて旅行しやすい都市です。トルコリラが長期的に下落傾向にあることもあり、外食やホテル代が割安に感じられ、ヨーロッパ圏に近い旅行体験を手頃な予算で楽しめます。街のスケールは大きいものの、主要観光地が比較的まとまっているため、初めて訪れる人でも動きやすい環境が整っています。

イスタンブールは東西文化の象徴ともいえる街で、ブルーモスクやアヤソフィア、トプカプ宮殿などの名所が一帯に集まっています。これらの観光地は徒歩またはトラム(路面電車)で効率よく巡ることができ、移動費が安く済む点も円安下での旅に向いている理由の一つです。トラムの運賃は日本よりかなり安く、交通費全体が大きく膨らむ心配がありません。渋滞が多い都市ではありますが、交通網を活用すれば快適に移動できます。

食事代も旅行者にとって魅力的なポイントです。ローカル食堂では1食500〜800円ほどでケバブやピデ、スープなどのトルコ料理を楽しむことができます。観光地のレストランはやや価格が上がりますが、日本と比較すると依然として手頃です。トルコはカフェ文化が発達しており、チャイ(紅茶)やトルココーヒーも気軽に味わうことができ、カフェでの滞在も負担が小さく済みます。

ホテル代はエリアによって差が出ますが、スルタンアフメット地区やタクシム広場周辺はやや高めでも、少しエリアをずらせば1泊7,000〜10,000円台で快適な宿が見つかります。トルコ全体の物価が低いため、全体を通して宿泊費は安定しており、円安下でも欧州旅行の雰囲気をお得に味わえる点がイスタンブールの大きな魅力です。

航空券はやや高めですが、中東経由を利用すれば価格を抑えやすく、10〜15万円台で購入できるケースも多くあります。距離はありますが、現地での滞在費が小さいため、結果的に総額で見ると他の欧州都市よりも安く旅行できることが多い傾向があります。

トルコリラは近年大幅な下落を続けているため、日本円の価値が相対的に高く、食事や買い物のコストが抑えやすいという特徴があります。為替変動に敏感な地域ではありますが、物価が非常に低いため、円安でも心理的な負担が小さいという安心感があります。また、現地ではキャッシュレスも比較的普及し、カード利用が便利なため支払い管理がしやすい点も旅行者にとって大きな利点です。

イスタンブールは文化的な奥行きが深く、街歩きそのものが旅の魅力です。観光、食事、ホテルの価格帯は総じてお手頃で、円安でも欧州らしい旅の雰囲気を味わえるバランスの良い都市です。独特の空気を持つ街並みをゆったり散策しながら、無理のない予算で満足度の高い旅が実現できる旅先です。

4. 主要10カ国の費用を徹底比較

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これまで紹介してきた10の国は、いずれも円安のなかでも旅行費を抑えやすいという共通点がありますが、実際にどれほど費用に差が出るのかは気になるところです。航空券、ホテル、食事、移動など、旅の総額を左右する要素を整理してみると、同じアジアでも大きく違いがあり、円安への強さもさまざまです。それぞれの国の特徴を費用面から改めて比較し、どの旅先がどんなコスト構造を持っているのかを具体的に確認していきます。

4-1. 航空券相場の違い

航空券は旅費全体に最も大きな影響を与える要素のひとつで、同じアジア圏でも価格差が生まれやすい項目です。距離、便数、シーズナリティ、LCCの有無などが相場を大きく左右し、円安よりもこれらの要因が総額に直結します。ここでは10カ国の航空券相場を比較し、どの地域が最も安く、どこが費用を抑えにくいのかを整理します。

国・都市 直行便の有無 航空券相場(往復) LCC利用時の最安値 燃油サーチャージの影響 費用面での総合評価
韓国(ソウル・釜山) あり(多数) 18,000〜40,000円 15,000円台〜 小さい 非常に安い
台湾(台北・高雄) あり 25,000〜50,000円 20,000円台〜 小さい 安い
ベトナム(ダナン・ホーチミン) ダナンなし/ホーチミンあり 35,000〜70,000円 30,000円台〜 中程度 やや安い
タイ(バンコク・チェンマイ) あり(バンコク) 40,000〜80,000円 35,000円台〜 中程度 平均的
フィリピン(セブ) あり 40,000〜75,000円 35,000円台〜 中程度 やや安い
マレーシア(クアラルンプール) あり 45,000〜85,000円 40,000円台〜 中程度 平均的
インドネシア(バリ島) あり(季節便含む) 60,000〜110,000円 55,000円台〜 中〜大 やや高め
ラオス(ルアンパバーン) なし(乗継) 70,000〜120,000円 65,000円台〜 大きい 高め
カンボジア(シェムリアップ) なし(乗継) 65,000〜115,000円 60,000円台〜 大きい やや高め
トルコ(イスタンブール) あり 100,000〜160,000円 90,000円台〜 大きい 高い
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4-2. ホテル価格の違い

旅行費の中でホテル代は、行き先によって最も差が出やすい項目です。都市の規模、観光需要、物価、水準の違いがそのまま宿泊費に反映されるため、円安の影響よりも地域特性の違いが大きく影響します。ここでは10カ国のホテル相場を比較し、どの国がどの価格帯で泊まれるのかを具体的に整理していきます。

国・都市 中心部のホテル相場 郊外・ローカルエリアの相場 4つ星ホテルの価格帯 ホテルの特徴 総合評価(コスパ)
韓国(ソウル・釜山) 8,000〜15,000円 6,000〜10,000円 12,000〜20,000円 清潔・便利だが中心部はやや高め 平均的
台湾(台北・高雄) 9,000〜16,000円 6,000〜12,000円 13,000〜22,000円 全体的に価格と質のバランスが良い 平均的
ベトナム(ダナン・ホーチミン) 6,000〜12,000円 4,000〜9,000円 10,000〜18,000円(ダナンは海沿いが充実) 物価が安く、質の高いホテルが多い 非常に高コスパ
タイ(バンコク・チェンマイ) 7,000〜14,000円 5,000〜10,000円 12,000〜20,000円(プール付きが多い) 設備が充実し、価格以上の満足感 高コスパ
フィリピン(セブ) 7,000〜14,000円(市内) 5,000〜10,000円 15,000〜25,000円(リゾートエリア) リゾートはやや高いが市内ホテルは安い 平均的
マレーシア(クアラルンプール) 6,000〜12,000円 4,000〜9,000円 10,000〜18,000円 国際都市でも宿泊費が安定している 非常に高コスパ
インドネシア(バリ島) 6,000〜12,000円 4,000〜9,000円 12,000〜20,000円(ヴィラの質が高い) プール付きヴィラが手頃な価格で選べる 非常に高コスパ
ラオス(ルアンパバーン) 5,000〜10,000円 3,000〜7,000円 8,000〜15,000円 小規模で静かな宿が多く価格も安い 高コスパ
カンボジア(シェムリアップ) 5,000〜10,000円 4,000〜8,000円 8,000〜15,000円(プール付きホテルが多い) 観光地でも宿泊費が低く抑えられる 非常に高コスパ
トルコ(イスタンブール) 7,000〜13,000円 5,000〜10,000円 12,000〜20,000円 欧州圏の都市としてはかなり割安 高コスパ
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4-3. 食事・移動・観光費の違い

旅先の物価は、食事・移動・観光費によって大きく変わります。特に円安時はこれらの支出が総額に直結し、国によって負担の差がはっきり現れます。外食の価格、交通手段の相場、観光施設の料金を比べることで、どの国がより「予算を抑えやすい旅先」なのか明確に見えてきます。

国・都市 食事の相場(1食) 1日の食費目安 交通費の相場 観光費の相場 総合評価(コスパ)
韓国(ソウル・釜山) 700〜1,500円 2,000〜4,000円 地下鉄1回150〜200円 観光施設1,000〜2,000円 平均的
台湾(台北・高雄) 400〜900円 1,500〜3,000円 MRT1回50〜90円 観光施設500〜1,500円 高コスパ
ベトナム(ダナン・ホーチミン) 200〜600円 800〜1,800円 タクシー初乗り70円〜 観光施設300〜1,000円 非常に高コスパ
タイ(バンコク・チェンマイ) 300〜800円 1,200〜2,500円 BTS1回70〜120円 寺院100〜300円 高コスパ
フィリピン(セブ) 300〜700円 1,000〜2,500円 タクシー初乗り70〜100円 島ツアー3,000〜6,000円 平均的
マレーシア(クアラルンプール) 250〜700円 1,000〜2,000円 LRT1回60〜120円 観光施設200〜1,000円 非常に高コスパ
インドネシア(バリ島) 300〜900円 1,000〜2,500円 Grab初乗り80円〜 観光施設100〜500円 非常に高コスパ
ラオス(ルアンパバーン) 200〜600円 800〜1,800円 移動はトゥクトゥク中心(200〜500円) 観光施設100〜500円 高コスパ
カンボジア(シェムリアップ) 200〜600円 800〜1,800円 トゥクトゥク100〜300円 アンコール遺跡1日券7,000円 高コスパ
トルコ(イスタンブール) 300〜800円 1,200〜2,500円 トラム1回40〜80円 観光施設500〜2,000円 高コスパ
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4-4. 円安下でも総額が安く収まる理由

円安の時期でも、国や都市によっては旅行総額が大きく膨らまず、むしろ国内旅行より安く収まることがあります。その理由の一つは、航空券・ホテル・食費・交通費などの「主要支出」がすべて低価格帯にまとまる国が存在するためです。特に東南アジアは物価自体が日本より大きく下回っており、1食300〜700円台、移動もタクシーや公共交通が100円前後と、円安の影響を実際には感じにくい環境が整っています。さらに、滞在中の支出が軽いため、航空券が多少高くても旅全体の総額を抑えやすく、長期滞在でも費用が膨らみにくい利点があります。また、宿泊費が低い国では4つ星ホテルでも1万円前後で泊まれるため、円安の影響を差し引いても「滞在価値に対してのコスト」が極めて小さくなります。こうした特徴が重なることで、円安下でも旅行総額が安定し、安心して旅を楽しめる国が生まれるのです。

5. 低予算で楽しむための旅行テクニック

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旅費を抑えながら快適に過ごすには、航空券・ホテル・現地支出の三つを効率よく最適化することが大切です。航空券は日程の柔軟性が鍵で、出発日を数日ずらすだけで価格が大きく変わります。深夜便やLCCを選べばさらに費用を抑えられます。ホテルは中心部から少し離れるだけで大幅に安くなり、予約サイトのキャンペーンやポイントも有効です。現地ではローカル食堂や公共交通を活用し、観光地のチケットを事前購入すると無駄な出費を減らせます。また、為替手数料の低いカードやレートの良い両替所を選ぶだけで総額の節約につながります。これらを組み合わせることで、円安の中でも無理なく旅の質を保ちながらコストを抑えられます。

5-1. 航空券を最安値で購入する方法

航空券を最安値で購入するためには、価格が動く仕組みを理解しながらタイミングと検索方法を工夫することが重要です。航空券の値段は曜日や出発日によって大きく変動し、特に火曜・水曜出発は比較的安くなる傾向があります。また、検索する時間帯も大切で、航空会社が価格を更新する深夜から早朝にかけて安い運賃が出やすいとされています。検索時は特定の日付だけを見るのではなく、前後1週間・1か月カレンダーで比較できるサービスを利用すると、相場の谷を見つけやすくなります。

さらに、複数の航空会社や予約サイトを横断して比較することも欠かせません。LCCが就航している路線は大きく価格が下がることがあり、深夜便や早朝便を選ぶだけで総額を数千円以上抑えられる場合があります。同時に、LCC特有の受託荷物代や座席指定料を考慮し、総額で割安になる選び方が必要です。また、航空券とホテルをセットにしたパッケージ商品の中には、航空券単体より安くなるケースもあるため、購入前に必ず比較しておきたいポイントです。

早めの予約が有利とされますが、必ずしも「早ければ安い」というわけではありません。2〜3ヶ月前、もしくはキャンセルによる再放出が起きる1〜2週間前に安値が出ることもあるため、価格アラートを活用して定期的にチェックすることで、最も買い時に近いタイミングを把握できます。こうした工夫の積み重ねが、円安でも航空券代を最小限に抑える鍵となります。

5-2. ホテル代を下げる予約タイミング

ホテル代を下げるには、価格が動くタイミングを理解しながら、最適な予約時期を狙うことが重要です。一般的に、海外ホテルは「早期予約」と「直前割引」の二極化が起こりやすく、どちらが安くなるかは目的地と時期によって大きく変わります。渡航者が多い都市では2〜4ヶ月前に最安値が出やすく、ハイシーズンや国際イベント前後は早期に価格が上昇してしまうため、早めに押さえるのが安心です。一方、観光の閑散期は直前の空室調整による値下げが発生することが多く、1〜2週間前に突然価格が落ちるケースもあります。

また、予約サイトやホテル公式のタイムセールは定期的に行われており、特に週末や月初に値下げが出やすい傾向があります。複数の予約サイトを比較し、キャンセル無料プランを利用して「とりあえず押さえておく」ことで、直前にもっと安いプランが出た際に乗り換えることができ、価格下落の恩恵を受けやすくなります。さらに、中心部のホテルは常に需要が高いため、1〜2駅だけ外したエリアを選ぶと、同じ品質でも大きく宿泊費が下がることがあります。

長期滞在では「連泊割引」や「会員価格」が効く場合も多く、会員登録だけで数%の割引を受けられるサイトもあります。こうした細かなタイミングの工夫を積み重ねることで、円安下でもホテル代を大きく抑えながら、満足度の高い滞在が実現できます。

5-3. 現地で出費を減らす過ごし方

現地での出費は、過ごし方の工夫によって大きく変わります。まず、食事に関しては観光地のレストランばかりに頼らず、地元の人が通う食堂やフードコート、屋台のある国ではローカル店を選ぶことで、一食あたりの費用を半分以下に抑えることができます。アジア圏ではローカル食堂が充実しており、価格の割に味も良いため、節約しながら満足度の高い食体験が可能です。

移動では、タクシー中心の行動を避け、公共交通機関や配車アプリを併用するとコストを大きく下げられます。特にメトロやBTS、MRTなどの都市鉄道が発達している地域では、移動のほとんどを100円前後で済ませることができます。タクシーを使う場合も、配車アプリを利用することで料金トラブルを避けられ、相場より高く支払うリスクを減らせます。

観光では、オンライン事前予約の割引を活用したり、無料で楽しめる公園や寺院、街歩きのスポットを組み合わせることで出費を抑えられます。さらに、カフェやショッピングを必要以上に増やさず、滞在時間が長くなる行動を少しだけ意識することで、無駄な出費を自然と減らすことができます。

支払い方法も節約に直結するため、海外利用の手数料が低いカードを使い、両替はレートの良い市内の両替所を選ぶだけで総額が変わります。こうした積み重ねが、円安下でも出費を抑えながら旅を楽しむためのポイントになります。

5-4. 両替・カード支払いの最適化

両替やカード支払いの方法を工夫するだけで、旅の総額は大きく変わります。まず現地通貨の準備については、空港での両替はレートが悪く割高になりやすいため、可能であれば市内の両替所を利用することが基本です。特にアジアの主要都市では、市内の競争のある両替所の方が大幅に良いレートを提示していることが多く、同じ金額を両替しても数千円単位で差が生まれます。少額だけ空港で両替し、残りを市内で行う方式が最も負担が少なくなります。

カード支払いに関しては、国際ブランドの為替手数料の違いが大きく影響します。一般的に、海外利用では手数料が低いカードや、海外決済に特化したカードを選ぶと総額を抑えられます。また、カード会社によって為替レートの更新タイミングや手数料構造が異なるため、渡航前に1枚は「海外に強いカード」を用意しておくと安心です。さらに、カード利用時に提示される「日本円で支払う(DCC)」という選択肢は、為替レートが上乗せされるため割高になり、現地通貨で支払う方が確実に安くなります。

現金とカードの比率も重要です。治安が良くキャッシュレスが進んでいる国ではカード中心が合理的ですが、東南アジアなどローカル店が多い国では現金の出番が残っているため、少額は現地通貨で持つ必要があります。このように、両替の場所、カードの種類、支払い通貨を適切に選ぶことで、円安下でも無駄な負担を避けながら賢く旅費を管理できます。

6. まとめ──円安でも海外旅行は十分に楽しめる

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円安が続くと海外旅行は遠い存在に感じられますが、実際には行き先の選び方や旅の組み立て方次第で、国内旅行と同じ、あるいはそれ以下の費用で楽しむことができます。物価の差、航空券の相場、ホテル価格の違いなど、国ごとにコスト構造は大きく異なり、円安の影響をほとんど感じない地域も多く存在します。この記事で整理してきたように、費用の仕組みを理解し、無理のない旅のスタイルを選べば、負担を抑えつつ充実した時間を過ごすことができます。円安だからこそ見えてくる旅の選択肢を、前向きに捉えてほしいと思います。

6-1. 安い国の共通点と選び方

旅行費が安く収まる国には、いくつか共通した特徴があります。まず大きいのは物価水準の違いで、食事・交通・ホテルといった日常的な支出が日本より大幅に低い国は、円安でも総額が安定しやすい傾向があります。特に東南アジアでは外食が1食300〜700円台、交通費も100円前後で済むことが多く、滞在中の支出が小さいため、航空券が多少高くても総額が抑えやすい構造になっています。また、ホテル価格も重要で、4つ星クラスが1万円前後で泊まれる国は、円安時でも費用対効果が高く旅行の満足度が維持しやすくなります。

さらに、公共交通機関が発達している国は移動費が高騰しにくく、観光地がコンパクトにまとまっている都市では無駄な移動を避けられるため、結果として費用を抑えながら効率良く旅を楽しめます。逆に、観光がバスやタクシー中心になる地域は移動コストが膨らみやすく、総額が読みにくくなります。

こうした視点を踏まえて選ぶと、円安下でも負担が小さく、快適に過ごせる旅先を見つけやすくなります。物価・ホテル・交通の三つがバランス良く低コストでそろっている国ほど、予算を気にせず滞在を楽しめるのが特徴です。

6-2. 費用を抑えて満足度を高める旅の考え方

費用を抑えながら旅の満足度を高めるためには、「どこにお金を使い、どこを節約するか」という軸を自分なりに明確にしておくことが大切です。旅の満足度は、必ずしも高級ホテルや高価な食事で決まるわけではなく、自分が心地よく過ごせるポイントを押さえられるかどうかで大きく変わります。例えば、食事はローカル店を中心にすれば費用を抑えられ、その国らしい味も楽しめます。一方で、移動の快適さや夜のセキュリティを考えると、ホテルの立地だけは妥協しないという選択も合理的です。

また、旅のスケジュールを詰め込みすぎないことも満足度を高めるうえで重要です。観光地を効率よく巡ろうとすると移動費やチケット代が積み重なりがちですが、余白を持ったスケジュールにすることで出費を自然と抑えられます。ゆったりと街を歩いたり、公園や市場など無料で楽しめる場所をタイミングよく組み込むことで、旅の体験は豊かなものになります。

さらに、事前のリサーチが費用と満足度に直結します。オンライン割引や移動手段の比較など、わずかな手間が旅全体の負担を大きく変えることがあります。こうした工夫を組み合わせることで、無理なく出費を抑えながら、より自分のペースに合った旅が楽しめるようになります。

*本記事の情報は、2025年10月時点の為替状況および各種公開データをもとに作成しています。料金や相場は変動する可能性があるため、最新情報は予約時にあらためてご確認ください。