ボーイングB737 MAXは、世界中で長く使われてきたB737シリーズをベースに、燃費性能や航続距離、環境性能などを進化させた新世代の旅客機です。新型エンジンの採用や主翼まわりの改良によって、従来のB737より効率性が高められています。
一方で、B737 MAX 8やMAX 10など複数のタイプがあり、「何が違うのか」「乗り心地はどうなのか」「機内は快適なのか」「安全性は大丈夫なのか」と気になる人も多いでしょう。この記事では、B737 MAXの基本的な特徴から従来型との違い、各タイプ、乗り心地、快適性、安全性まで、飛行機に詳しくない人にもわかりやすく解説します。

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目次
- 1. ボーイングB737 MAXとは?
- 2. B737 MAXにはどんな種類がある?
- 3. B737 MAXは従来のB737と何が違う?
- 4. B737 MAXの機内は快適?
- 5. B737 MAXの乗り心地はどう?
- 6. B737 MAXの安全性は大丈夫?
- 7. B737 MAXはどんな航空会社で使われている?
- 8. B737 MAXとA320neoは何が違う?
- 9. B737 MAXはこんな人におすすめ
- 10. まとめ|B737 MAXはB737を進化させた最新世代
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1. ボーイングB737 MAXとは?

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ボーイングB737 MAXは、世界中で長年運航されてきたB737シリーズの最新世代にあたる旅客機です。従来の「Next-Generation 737(737NG)」をベースに、新しいエンジンや翼端部、空力設計などを改良し、燃費性能や航続性能、環境性能を向上させています。B737と同じく、客室の通路が1本の「単通路機(ナローボディ機)」で、主に国内線や近・中距離の国際線で使用されています。
1-1. B737シリーズの最新世代
B737の歴史は長く、初代のB737-100が1967年に初飛行して以降、機体を改良しながら世代交代を続けてきました。
B737 MAXの前の世代が、B737-700・B737-800・B737-900ERなどで構成される「737NG」です。B737 MAXは、この737NGの基本的な特徴を受け継ぎながら、新しい技術を取り入れた世代として開発されました。
Boeingは2011年8月にB737 MAXを正式なプログラムとして立ち上げています。現在のMAXファミリーは、737-7、737-8、737-9、737-10を中心に構成され、航空会社の必要とする座席数や路線に合わせて選べるようになっています。
1-2. B737 MAXが開発された理由
B737 MAXで大きく重視されたのが、燃料消費量を抑えながら運航効率を高めることです。
そのため、従来の737NGで使用されていたCFM56シリーズに代わり、B737 MAX専用として開発されたCFM International製LEAP-1Bエンジンを採用しました。さらに、新しい「Advanced Technology Winglet」や胴体後部の空力改善なども取り入れられています。
Boeingによると、現在の737 MAXは初期の737NGと比較して燃料消費量を約20%改善しています。また、Advanced Technology Wingletだけでも燃料消費量とCO₂排出量を最大約2%削減するとしています。
つまりB737 MAXは、まったく新しい機体を一から開発した旅客機ではありません。長年使われてきたB737の基本設計を活かしながら、エンジンや翼、空力性能などを改良し、現代の航空会社が求める低燃費・高効率化に対応した世代と考えると分かりやすいでしょう。
2. B737 MAXにはどんな種類がある?

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B737 MAXファミリーには、機体の大きさや座席数が異なる737-7、737-8、737-9、737-10の4つの基本モデルがあります。すべて同じB737 MAXシリーズですが、航空会社が必要とする輸送力や路線距離に合わせて選べるように設計されています。
基本的には、数字が大きくなるほど機体が長くなり、搭乗できる乗客数も増えていきます。一方、最も小さい737-7は、MAXファミリーの中で最も長い航続距離を持っています。
| 機種 | 全長 | 2クラス標準座席数 | 最大座席数 | 航続距離 |
|---|---|---|---|---|
| 737-7 | 35.6m | 135~160席 | 172席 | 最大7,040km |
| 737-8 | 39.5m | 160~180席 | 210席 | 最大6,480km |
| 737-9 | 42.1m | 175~195席 | 220席 | 最大6,110km |
| 737-10 | 43.8m | 185~210席 | 230席 | 最大5,740km |
※座席数はBoeingが示している仕様で、実際の座席数は航空会社の客室仕様によって異なります。
2-1. B737 MAX 7(737-7)
737-7は、B737 MAXファミリーで最も小さいモデルです。全長は35.6mで、2クラス仕様では135~160席を想定しています。
機体は小さいものの、航続距離は最大3,800海里(約7,040km)と、MAXファミリーで最も長いのが特徴です。乗客数がそれほど多くない路線でも、比較的長い距離を飛べるように設計されています。
737-7は認証が長く遅れていましたが、2026年8月3日に米連邦航空局(FAA)が型式証明を承認しました。これにより商業運航が可能となり、BoeingとローンチカスタマーのSouthwest Airlinesは初号機の引き渡しに向けた準備を進めています。
2-2. B737 MAX 8(737-8)
737-8は、B737 MAXファミリーの中核となるモデルです。全長は39.5m、2クラス仕様で160~180席、航続距離は最大3,500海里(約6,480km)です。
短距離から中距離まで幅広い路線に対応できるため、世界各国の航空会社で使用されています。
また、737-8には乗客数を増やした737-8-200と呼ばれる高密度仕様もあります。これは737-8をベースに、より多くの乗客を運べるようにしたモデルです。Boeingも737 MAXファミリーの一つとして737-8-200を位置付けています。
B737 MAXについて調べる際に「737 MAX 8」という名前を目にすることが多いのは、この737-8がMAXシリーズを代表する機種の一つだからです。
2-3. B737 MAX 9(737-9)
737-9は737-8より機体を長くしたモデルです。
全長は42.1mで、737-8より約2.6m長く、2クラス仕様では175~195席を想定しています。Boeingによると、737-8より座席列を3列増やすことができ、より需要の大きい路線に対応できます。
一方、航続距離は最大3,300海里(約6,110km)で、737-8より少し短くなります。
つまり737-9は、航続距離を伸ばすことよりも、一度に運べる乗客数を増やすことを重視したモデルと考えると分かりやすいでしょう。
2-4. B737 MAX 10(737-10)
737-10は、B737 MAXファミリーで最も大きいモデルです。
全長は43.8mで、2クラス仕様では185~210席、最大では230席を設定できます。航続距離は最大3,100海里(約5,740km)です。
MAXファミリーの中では航続距離が最も短い一方、多くの乗客を一度に運べるため、需要の大きい路線で1席あたりの運航効率を高めることを狙った機体です。Boeingも737-10を、MAXファミリーで最大の旅客輸送力を持つモデルとして位置付けています。
ただし、737-10は737-8や737-9とは状況が異なります。2026年7月には予定されていた認証飛行試験をすべて終了しましたが、Boeingの最新の公式情報ではFAAによる型式認証に向けた作業が続いています。 Boeingは2026年中の認証取得を目指しており、初回の引き渡しは2027年を予定しています。
このようにB737 MAXは、単一の機体ではありません。比較的小型で航続距離の長い737-7から、輸送力を重視した737-10まで、路線需要に合わせて4つのサイズを選べることがMAXファミリーの特徴です。
3. B737 MAXは従来のB737と何が違う?

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B737 MAXは、従来のB737をまったく新しい機体に置き換えたものではなく、B737シリーズの基本設計を受け継ぎながら、エンジンや翼端、空力設計、コックピットなどを改良した新しい世代です。
ここでいう「従来のB737」は、主にB737-700・B737-800・B737-900ERなどの737NG(Next-Generation)を指します。外観はよく似ていますが、実際には運航効率を高めるためのさまざまな変更が加えられています。Boeingも737 MAXを、737NGをベースに新しいエンジン、ウイングレット、空力改善などを取り入れた派生型として位置付けています。
3-1. エンジンがCFM56からLEAP-1Bへ変更された
B737 MAXで最も大きな変更のひとつがエンジンです。
737NGではCFM International製の「CFM56-7B」シリーズが使用されていましたが、B737 MAXでは新世代のLEAP-1Bが採用されています。LEAP-1BはB737 MAX向けに設計されたエンジンで、燃料消費量を抑えながら効率を高めることを目的としています。
また、エンジン単体だけでなく、エンジンを覆うナセルと主翼とのつながりも空気抵抗を減らすように設計されています。Boeingによると、この部分にはB787で培った空力技術も活用されています。
そのため、空港でB737 MAXとB737-800を見分ける場合も、エンジンまわりは大きなポイントになります。
3-2. 翼端にAdvanced Technology Wingletを採用
B737 MAXでは、主翼の先端に特徴的なAdvanced Technology Winglet(ATウイングレット)が装備されています。
737NGでもブレンデッド・ウイングレットなどが使用されていますが、MAXのATウイングレットは翼端が上下に分かれた独特な形をしています。
この形状によって翼端付近で発生する空気抵抗を抑え、空力効率を向上させています。Boeingによると、ATウイングレットだけで燃料消費量とCO₂排出量を最大約2%削減する効果があります。
見た目にも分かりやすいため、B737 MAXを見分ける代表的な特徴のひとつです。
3-3. 機体後部などの空力設計も改良された
B737 MAXは、新しいエンジンとウイングレットだけでなく、機体そのものの空力設計も見直されています。
特に機体後部は、空気がより滑らかに流れるよう形状が改良され、空気抵抗を減らす設計になっています。Boeingでは、この機体後部の空力改善によって最大約1%の燃料消費量と排出量の削減につながると説明しています。
一つひとつの改良は小さく見えても、エンジン、翼端、機体形状などを組み合わせることで、機体全体の効率を高めています。
3-4. コックピットのディスプレイも大型化された
外からは分かりにくい部分ですが、コックピットも737NGから進化しています。
B737 MAXでは、15インチの大型ディスプレイを4枚採用しています。ディスプレイの大きさはB787やB777Xと同じ15インチで、パイロットが飛行情報を確認しやすいよう設計されています。
ただし、B737 MAXは完全な新設計機ではなく、B737シリーズとしての共通性も残されています。
つまり、長年運航されてきたB737の基本的な考え方を受け継ぎながら、必要な部分を現代化したコックピットになっています。
3-5. 燃費性能と航続性能が向上した
こうした改良によって、B737 MAXでは737NGより運航効率が向上しています。
Boeingは現在、B737 MAXについて、初期の737NGと比較して燃料消費量を約20%改善したとしています。新しいLEAP-1Bエンジンだけでなく、ATウイングレットや機体の空力改善などを組み合わせた結果です。
また、航続性能も向上しており、737-8では最大約6,480kmの航続距離が設定されています。そのため、従来のB737が担当してきた短距離路線だけでなく、より長い国際線にも投入しやすくなっています。
B737 MAXと従来の737NGの主な違いをまとめると、次のようになります。
| 比較項目 | 737NG | B737 MAX |
|---|---|---|
| エンジン | CFM56-7B | LEAP-1B |
| 翼端 | ブレンデッド・ウイングレットなど | Advanced Technology Winglet |
| 空力設計 | 737NG世代の設計 | 機体後部などをさらに改良 |
| コックピット | 737NG仕様 | 15インチ大型ディスプレイ4枚 |
| 燃費性能 | 基準 | 737NGより改善 |
| 航続性能 | 機種による | MAX世代で向上 |
このようにB737 MAXは、見た目こそ従来のB737とよく似ていますが、エンジン、翼端、空力設計、コックピットなどを総合的に改良した機体です。
4. B737 MAXの機内は快適?

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B737 MAXは、燃費性能だけでなく、乗客が過ごす機内の快適性も意識して設計されています。機内にはBoeing Sky Interior(ボーイング・スカイ・インテリア)が標準採用され、大型の収納スペースやLED照明、曲線を取り入れた天井や側壁などによって、単通路機でも開放感を感じやすい客室になっています。
ただし、実際の座席の広さや機内設備は航空会社によって大きく異なります。「B737 MAXなら必ず広くて快適」というわけではない点には注意が必要です。
4-1. Boeing Sky Interiorを標準採用
B737 MAXの客室で特徴的なのが、Boeing Sky Interiorです。
従来の直線的な機内デザインとは異なり、天井や側壁に曲線を取り入れることで、実際の機体サイズ以上に広がりを感じやすいデザインになっています。
さらに、LED照明は航空会社が場面に応じて調整でき、搭乗時や飛行中、休憩時間などに合わせた照明環境を作ることができます。
ただし、Boeing Sky Interior自体はB737 MAXだけの設備ではありません。後期の737NGにもオプションとして導入されていたため、「Sky InteriorだからMAX」とは判断できません。 B737 MAXでは、この客室デザインが標準となっています。
4-2. 頭上の荷物収納スペースが大きい
飛行機に乗ったときに意外と重要なのが、機内持ち込み手荷物を入れるオーバーヘッドビンです。
B737 MAXのBoeing Sky Interiorでは、大型の回転式(ピボット式)オーバーヘッドビンが採用されています。閉じると上方向へ収納されるため、頭上の圧迫感を減らしながら荷物を収納できるのが特徴です。
さらに航空会社によっては、より容量の大きい「Space Bins」を装備することもできます。Boeingによると、このタイプでは標準的な機内持ち込みバッグを1つのビンに最大6個収納できます。
ただし、オーバーヘッドビンの仕様も航空会社によって異なるため、すべてのB737 MAXがまったく同じ収納容量というわけではありません。
4-3. 座席の広さは航空会社によって違う
B737 MAXに乗るときに気になるのが、座席の広さではないでしょうか。
ここで重要なのは、座席の快適性はB737 MAXという機種だけでは決まらないということです。
航空会社は、それぞれの運航方針に合わせて、
- 座席数
- シートピッチ
- シートの種類
- リクライニング
- プレミアムクラスの有無
などを決めています。
そのため、同じ737-8でも、航空会社によって足元の広さや座り心地が異なります。
また、B737 MAXは従来のB737から基本的な胴体構造を受け継いでいるため、客室が大幅に横へ広くなった機体ではありません。一般的なエコノミークラスでは、従来のB737と同じように「3席+通路+3席」の横6席配置が基本です。
つまり、B737 MAXになったから座席そのものが大幅に広くなった、という理解は正確ではありません。
4-4. 機内は静かになった?
B737 MAXには新しいLEAP-1Bエンジンが搭載され、騒音低減についても改良が行われています。
Boeingは、737 MAXについて従来世代と比べて空港周辺に及ぼす騒音の範囲(noise footprint)を約50%縮小するとしています。
ただし、この数字は「客室内の音が50%静か」という意味ではありません。
実際に乗客が感じる音の大きさは、座席の位置や飛行状態などによって変わります。特にエンジンに近い主翼付近と、機体前方では聞こえ方が異なります。
そのため、静かさを重視して座席を選ぶ場合は、機種名だけでなくエンジンから離れた座席を選ぶこともポイントになります。
4-5. モニターやWi-Fiなどは航空会社次第
B737 MAXは新しい世代の旅客機ですが、すべての機体に個人用モニターやWi-Fi、USB電源が標準装備されているわけではありません。
これらは航空会社が選択する客室設備です。
そのため、同じB737 MAXでも、
個人用モニターを装備する航空会社もあれば、スマートフォンやタブレットを使った機内エンターテインメントを採用する航空会社もあります。
USB電源、コンセント、Wi-Fiなどについても同様です。
B737 MAXの快適性を見るときは、「機体そのものの設備」と「航空会社が選んだ設備」を分けて考えることが大切です。
B737 MAXそのものでは、Boeing Sky Interiorによる開放感のあるデザインや大型の荷物収納スペースなどが快適性向上につながっています。一方、座席の広さやモニター、Wi-Fiなどは航空会社によって違うため、実際に搭乗する際には航空会社ごとの仕様を確認するとよいでしょう。
5. B737 MAXの乗り心地はどう?

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B737 MAXは単通路のナローボディ機ですが、「小型の飛行機だから揺れやすい」「B737 MAXだから乗り心地が悪い」と単純に判断することはできません。
飛行中に感じる揺れは、機種だけではなく、飛行している場所の気流や天候、高度、座席位置などによって大きく変わります。FAA(米連邦航空局)も、乱気流はジェット気流、山岳周辺の気流、寒冷・温暖前線、雷雨など、さまざまな条件によって発生し、晴天時にも起こると説明しています。
そのため、同じB737 MAXに乗っても、ほとんど揺れない便もあれば、気象条件によって長時間揺れを感じる便もあります。
5-1. B737 MAXだから揺れやすいわけではない
飛行機が揺れる大きな原因のひとつが乱気流(タービュランス)です。
乱気流の中では、空気の流れる方向や速度が変化するため、飛行機の高度や姿勢が一時的に変化し、乗客には上下や左右の揺れとして感じられます。
FAAでは乱気流を「Light(軽度)」「Moderate(中程度)」「Severe(強い)」などに分類しています。中程度の乱気流では高度や姿勢が変化することがありますが、航空機は正常にコントロールされた状態にあると定義されています。
つまり、機内で揺れを感じたからといって、それだけで飛行機に異常が発生しているわけではありません。
B737 MAXについても同じで、機種そのものより、そのとき飛行している空気の状態が乗り心地に大きく影響します。
5-2. 座席の位置によって揺れの感じ方は変わる
同じ飛行機の中でも、座る場所によって揺れの感じ方が異なることがあります。
一般的に、主翼付近の座席は機体の前方や後方に比べて、機体が上下に傾く動き(ピッチング)の影響を感じにくい傾向があります。
これは主翼付近が機体の重心に比較的近いためです。
一方、機体の前方や特に後方では、機体が上下方向に傾いたときの動きを大きく感じることがあります。
ただし、乱気流によって機体全体が上下する場合には主翼付近でも揺れます。そのため、
「主翼付近なら揺れない」という意味ではありません。
飛行機の揺れが苦手な人が座席を選ぶ場合は、主翼付近をひとつの候補として考えるとよいでしょう。
5-3. B737-800と比べて乗り心地は大きく違う?
B737 MAX、特に737-8は、従来のB737-800とサイズが近いため、乗客から見ればよく似た飛行機です。
一方で、B737 MAXではLEAP-1Bエンジン、Advanced Technology Winglet、機体後部の空力改善などが採用されています。これらは主に燃費性能や空力効率、騒音低減を目的とした改良です。
そのため、「B737 MAXになったことで揺れが大幅に少なくなった」と考えるのは適切ではありません。
B787のように、乱気流を検知して機体の動きを抑える技術を大きな特徴として紹介している機種とは異なり、B737 MAXの主な改良点は燃費や運航効率、環境性能などにあります。
実際の乗り心地については、737-800と737-8という機種の違いだけでなく、その日の天候や飛行ルート、座席位置などを含めて考える必要があります。
5-4. 大型機よりB737 MAXの方が揺れる?
「B737のような単通路機は、B777やB787などの大型機より揺れる」と聞くことがあります。
機体の大きさや重量によって、同じ気流を受けたときの機体の反応に違いが出ることはあります。しかし、大型機なら必ず揺れず、B737 MAXなら必ず大きく揺れるという関係ではありません。
実際の揺れは、
- 飛行している高度
- ジェット気流の位置
- 前線や雷雨
- 山岳周辺の気流
- 飛行ルート
- 乱気流の強さ
などによって変わります。
FAAも、乱気流の報告では発生場所や高度、強さだけでなく航空機の種類も報告項目に含めています。機体によって反応には違いがあるものの、乱気流そのものは大気の状態によって発生する現象です。
そのため、乗り心地を機体サイズだけで判断するよりも、「その日の飛行条件によって大きく変わる」と考えた方が実際に近いでしょう。
5-5. 揺れているときはシートベルトを着用する
B737 MAXに限らず、飛行中に最も注意したいのが、予期しない乱気流です。
乱気流は雲のない場所でも突然発生することがあります。FAAは、予期しない乱気流による負傷を防ぐため、着席中はシートベルト着用サインが消えている場合でもシートベルトを締めておくことを推奨しています。
特に強い揺れでは、シートベルトをしていない乗客が座席から浮き上がったり、機内の物にぶつかったりする危険があります。
B737 MAXの乗り心地についてまとめると、機種そのものが特別に揺れやすい飛行機というわけではなく、実際の揺れは気象条件や飛行ルート、座席位置によって大きく変わります。
乗り心地を重視する場合は、機種だけを見るのではなく座席位置も意識し、飛行中はシートベルトを着用しておくことが大切です。
6. B737 MAXの安全性は大丈夫?

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B737 MAXについて調べるとき、多くの人が気になるのが安全性ではないでしょうか。
B737 MAXでは2018年と2019年に2件の重大事故が発生し、その後、世界各国で長期間にわたって運航が停止されました。そのため、「現在のB737 MAXに乗っても大丈夫なのか」と不安に感じる人がいるのは自然なことです。
結論から言えば、現在運航されている737-8や737-9は、事故後に求められた設計変更、ソフトウェア改修、整備、パイロット訓練などの条件を満たし、FAA(米連邦航空局)やEASA(欧州航空安全機関)などの航空当局から運航を認められた機体です。
ただし、B737 MAXではその後も製造品質に関する問題が発生しています。過去の事故だけを見るのではなく、何が問題だったのか、どのような対策が行われ、現在どのような監督が続いているのかを分けて理解することが重要です。
6-1. B737 MAXでは2件の重大事故が発生した
B737 MAXの安全性を考えるうえで避けて通れないのが、2018年10月のライオン・エア610便と、2019年3月のエチオピア航空302便の事故です。
2件の事故では合計346人が亡くなり、2019年3月にはB737 MAXの運航が世界各地で停止されました。FAAも2019年3月13日に米国内でのB737 MAXの運航を停止しています。
事故調査では複数の要因が検証されましたが、その中心となったのが、B737 MAXに採用されていたMCAS(Maneuvering Characteristics Augmentation System)と呼ばれる飛行制御機能です。
EASAも、MCASとそれに関連する警報システムの挙動が2件の事故における主要な要因だったと説明しています。
6-2. MCASには何が問題だった?
MCASは、B737 MAXが特定の高い迎角になった場合に、機体の操縦特性を調整するために設けられた機能です。
事故当時のシステムでは、MCASが機体の迎角を判断する際に1つの迎角センサー(AOAセンサー)の情報に依存していました。
2件の事故では、このセンサーから誤った高い迎角の情報が入力され、MCASが作動しました。さらに当時のMCASは、誤った情報が続くと繰り返し機首下げ方向の水平安定板トリムを作動させる可能性がありました。
つまり、単に「自動操縦が勝手に機首を下げた」という単純な話ではありません。誤ったセンサー情報、MCASの設計、警報や情報提供、パイロットが異常に対応するための手順や訓練など、複数の問題が重なったことが重要なポイントです。
6-3. 事故後にMCASはどう改修された?
B737 MAXの運航再開に向けて、飛行制御システムには大きな変更が加えられました。
現在のMCASでは、左右2つのAOAセンサーの情報を比較します。2つのセンサーの値に一定以上の差がある場合、MCASは作動しません。
さらに、MCASの作動は一度に制限され、パイロットが操縦桿を使って対抗できないほど強い指令を出さないように変更されました。Boeingによると、パイロットはMCASの作動を上回って機体を制御できる設計になっています。
FAAはMCASだけでなく、飛行制御コンピューターのソフトウェア更新、2つのAOAセンサーが一致しない場合の警告表示、水平安定板トリム配線の変更、飛行マニュアルや運航手順の改訂なども要求しました。
また、EASAはパイロットに対する追加訓練やシステムテストなども運航再開の条件としました。
こうした改修と審査を経て、FAAは2020年11月18日にB737 MAXの運航停止命令を解除しました。EASAも2021年1月に改修後のB737 MAXについて運航再開を認めています。
6-4. 2024年には737-9でドアプラグ脱落事故も発生
B737 MAXでは、MCASとは別の安全上の問題も発生しています。
2024年1月5日、アラスカ航空1282便として運航されていた737-9(737 MAX 9)で、離陸後に客室側面のドアプラグが機体から脱落し、急減圧が発生しました。
この事故を受け、FAAは該当する構造を持つ171機の737-9を一時的に運航停止とし、ドアプラグやボルトなどの詳細な検査と必要な整備を実施しなければ運航を再開できない措置を取りました。
NTSB(米国家運輸安全委員会)は2025年6月、ドアプラグを固定するために必要な4本のボルトが事故前から取り付けられていなかったと発表しました。そして事故の推定原因について、Boeingが工場作業員に十分な訓練、指示、監督を提供できていなかったことを挙げています。
これは2018年・2019年の事故で問題になったMCASとは別の問題であり、機体の製造工程や品質管理に関する問題です。
6-5. 現在のB737 MAXはどう考えればいい?
2024年の737-9の事故以降、FAAはBoeingに対する製造工程の監督を強化し、工場への検査官配置、監査、品質管理の改善などを進めました。
その後、FAAは2025年から段階的にBoeingへの一部の権限委譲を再開し、2026年7月には、約8か月にわたって製造品質が安定していることを確認したとして、737 MAXとB787についてBoeingが再び耐空証明書を発行することを認めました。ただしFAAは、今後も製造工程の検査、監査、品質傾向の監視を継続するとしています。
このため、現在のB737 MAXについては、
「過去に事故を起こしたから今も危険な飛行機」
と単純に考えるのも、
「運航再開したから安全性について何も心配する必要がない」
と考えるのも適切ではありません。
重要なのは、2件の重大事故を受けてMCASを含む設計や訓練が変更され、航空当局による再審査を経て運航が再開された一方、2024年には別の製造品質問題も発生し、その後さらに監督体制が強化されているという経緯です。
現在運航されているB737 MAXは、各航空当局が定める耐空性や整備などの要件を満たした機体です。安全性は一度認証を取得して終わりではなく、運航データや不具合を監視しながら継続的に改善していくものと考えると分かりやすいでしょう。
7. B737 MAXはどんな航空会社で使われている?

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B737 MAXは、特定の地域やLCCだけで使われている機体ではありません。北米、ヨーロッパ、中東、アジアなど世界各地で導入が進み、大手航空会社からLCCまで幅広い航空会社が使用しています。
Boeingによると、2026年6月末までにB737 MAXファミリーは世界で2,300機以上が引き渡され、受注残を含む注文数は7,200機以上となっています。B737 MAXが世界の単通路機市場で重要な機種のひとつになっていることが分かります。
7-1. 北米では多くの航空会社がB737 MAXを運航
B737 MAXが特に多く使われている地域のひとつが北米です。
アメリカでは、Southwest Airlines(サウスウエスト航空)が737 MAX 8を運航しています。同社はボーイング737だけで構成する単一機種に近い運航体制を採用しており、737 MAXを旧型737の更新と機材近代化に活用しています。
Alaska Airlines(アラスカ航空)も737 MAXを積極的に導入しています。2026年7月時点では、737-9を80機、737-8を20機保有しており、同じMAXシリーズでも路線需要に合わせて異なるサイズを使い分けています。
このようにB737 MAXは、短距離路線だけではなく、比較的長い国内線や国際線など幅広い路線に投入されています。
7-2. ヨーロッパではRyanairが大量導入
ヨーロッパを代表するB737 MAXユーザーのひとつが、LCCのRyanair(ライアンエアー)です。
Ryanairでは、737-8をベースに座席数を増やした737-8200を「Gamechanger」と呼び、197席仕様で運航しています。
2026年9月2日時点のRyanair公式情報では、737-8200を210機規模で導入する計画を進めています。さらに、より大型の737-10を最大300機導入する計画もあります。
LCCにとっては、一度に多くの乗客を運びながら1席あたりの燃料消費を抑えられることが重要です。そのため、B737 MAXの燃費性能と座席数は、LCCのビジネスモデルとも相性が良いといえます。
ただし737-10については、前章で紹介したように、2026年9月時点ではまだ型式認証を取得しておらず、営業運航には入っていません。
7-3. 中東ではflydubaiが多数のB737 MAXを運航
中東でもB737 MAXは重要な機材になっています。
ドバイを拠点とするflydubai(フライドバイ)は、B737を中心とした機材構成を採用しており、現在は737 MAX 8を68機、737 MAX 9を3機運航しています。
flydubaiの特徴は、B737 MAXを単なる短距離用の機体として使っているわけではないことです。
737 MAXの航続性能を活かし、ドバイからヨーロッパ、アジア、中東、アフリカなど幅広い路線に投入しています。また、一部の機体ではビジネスクラスにフルフラットシートを採用するなど、同じB737 MAXでも航空会社によって機内仕様は大きく異なります。
これは前章で説明した、「B737 MAXだから機内設備が同じというわけではない」ことがよく分かる例です。
7-4. 日本ではスカイマークが737-8の運航を開始
日本でもB737 MAXの導入が本格的に始まりました。
最初に737-8を受領した日本の航空会社はスカイマークです。
スカイマークは2026年4月29日に初号機「JA738A」をBoeingから受領し、2026年5月28日から営業運航を開始しました。日本の航空会社が737-8を受領したのはスカイマークが初めてです。
スカイマークの737-8は177席仕様で、従来の737-800と同じ座席数です。同社は737-800の後継機として737-8を導入し、燃費効率の改善を進めています。
運航開始当初は東京(羽田)―福岡線に投入され、その後、機材の増加に合わせて運航路線を広げる計画です。
7-5. JALとANAも737-8を導入予定
日本ではスカイマークだけでなく、JALとANAも737-8の導入を進めています。
JALは、国内線で使用している737-800の後継として、737-8を21機導入する計画です。JALの公式情報では2026年度からの導入予定とされています。
一方、ANAも737-8を導入します。ANAは737-8を166席仕様とする計画で、2026年7月に公開されたANAの公式情報では2026年中の導入を予定しています。
そのため、日本では今後、
- スカイマーク
- JAL
- ANA
という主要3社で737-8を見る機会が増えていくことになります。
特に興味深いのは、3社とも同じ737-8を導入しても、座席数やシート、機内Wi-Fi、サービス内容などはそれぞれ異なるという点です。
飛行機に乗る側から見ると、「B737 MAXに乗る」というだけでなく、航空会社ごとの仕様を比較する楽しみも増えていくでしょう。
このようにB737 MAXは、LCCから大手航空会社まで世界各地で使われています。燃費性能だけではなく、短距離から比較的長い路線まで対応でき、航空会社が必要とする輸送力に合わせて複数のサイズを選べることが、幅広く導入されている理由のひとつです。
8. B737 MAXとA320neoは何が違う?

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B737 MAXとよく比較されるのが、エアバスのA320neoファミリーです。
どちらも国内線や近・中距離国際線を中心に使われる単通路機で、航空会社にとっては燃費性能や座席数、航続距離などが近い競合機種になります。
ただし、「B737 MAX」と「A320neo」をそのまま1対1で比べると少し分かりにくいため、最も近いクラスである737-8とA320neoを中心に比較すると理解しやすくなります。
なお、A320neoファミリーにはA319neo・A320neo・A321neoがあり、B737 MAXも737-7・737-8・737-9・737-10という複数のサイズを持っています。
8-1. 737-8の方がA320neoより少し長い
機体サイズを見ると、737-8の全長は39.5m、A320neoは37.57mです。
つまり、737-8の方が約1.9m長くなっています。
一方、標準的な座席数は、737-8が2クラス仕様で160~180席、A320neoも150~180席程度で、実際の航空会社での使われ方はかなり近いクラスです。
| 比較項目 | B737-8 | A320neo |
|---|---|---|
| メーカー | Boeing | Airbus |
| 全長 | 39.5m | 37.57m |
| 標準的な座席数 | 160~180席 | 150~180席 |
| 最大航続距離 | 約6,480km | 約6,390km |
| エンジン | LEAP-1B | LEAP-1A または PW1100G-JM |
| 座席配置 | 基本3-3 | 基本3-3 |
※座席数や航続距離はメーカーが示す代表的な仕様であり、実際の仕様は航空会社によって異なります。
8-2. エンジンの選択肢が違う
B737 MAXとA320neoの大きな違いのひとつが、搭載できるエンジンの種類です。
B737 MAXでは、CFM International製のLEAP-1Bが専用エンジンとして採用されています。737-7から737-10まで、MAXファミリーはLEAP-1Bを使用します。
一方、A320neoファミリーでは航空会社が、
- CFM International製「LEAP-1A」
- Pratt & Whitney製「PW1100G-JM」
の2種類から選択できます。
つまり、
B737 MAX=LEAP-1Bのみ
A320neo=LEAP-1AまたはPW1100G-JM
という違いがあります。
航空会社にとっては、燃費性能だけでなく、すでに保有しているエンジンの種類や整備体制なども機材選定に影響します。
8-3. 翼端の形も大きく違う
外から見分けやすい違いが、主翼の先端です。
B737 MAXでは、上下に分かれた特徴的なAdvanced Technology Wingletを採用しています。
このウイングレットは、翼端で発生する空気抵抗を抑えることで空力効率を高めるもので、Boeingによると燃料消費量とCO₂排出量を最大約2%削減する効果があります。
一方、A320neoファミリーでは、翼端に上向きに伸びたSharklet(シャークレット)が採用されています。
どちらも目的は共通しており、翼端で発生する抗力を減らして燃費を改善するための装備ですが、形状は大きく異なります。
空港で機体を見る場合は、翼端の形を見ると737 MAXとA320neoを見分けやすくなります。
8-4. A320neoの方が客室の横幅に余裕がある
乗客にとって分かりやすい違いのひとつが、客室の横方向の広さです。
A320ファミリーの最大客室幅は3.70mです。Airbusはこの胴体幅を活かし、エコノミークラスで18インチ幅の座席を標準的な特徴としてアピールしています。
B737もA320neoも一般的には、
3席+通路+3席
という横6席配置ですが、機体の断面形状が異なるため、同じ6席でも客室の横幅には違いがあります。
そのため、座席や通路の幅についてはA320neoの方が設計上の余裕を持たせやすいという特徴があります。
ただし、実際の座席幅や通路幅は航空会社が採用するシートや客室配置によって変わるため、「A320neoなら必ず座席が広い」とは限りません。
8-5. 航続距離は737-8とA320neoで大きな差はない
737-8の最大航続距離は約6,480km、A320neoは約6,390kmです。
メーカー公表値だけを見ると737-8の方がわずかに長いものの、このクラスでは大きな差ではありません。
そのため、どちらも国内線だけでなく、日本から東アジアや東南アジアなどへ向かう中距離国際線にも使用できる性能を持っています。
一方、ファミリー全体で見ると違いがあります。
A320neoファミリーには、より大型で長距離性能を高めたA321neoやA321XLRがあります。特にA321XLRは最大約8,700kmの航続距離を持ち、単通路機ながらより長距離の国際線を狙った機体です。
そのため、単純に「B737 MAXとA320neoのどちらが長く飛べるか」ではなく、どの派生型を比べるかによって結果が変わります。
8-6. どちらが優れているかは航空会社によって変わる
B737 MAXとA320neoは、どちらか一方がすべての面で優れているわけではありません。
B737 MAXには、長年B737を運航してきた航空会社にとって、既存の整備設備や運航ノウハウを活用しやすいというメリットがあります。Boeingも、737 MAXではパイロットや整備、部品などの共通性が航空会社のコスト削減につながる点を強調しています。
一方、A320neoファミリーには、比較的広い客室、2種類から選べるエンジン、さらにA321neoやA321XLRまで含めた幅広いラインアップがあります。
そのため航空会社は、
機体価格、燃費、既存機材、整備体制、路線、必要な座席数などを総合的に判断して機種を選んでいます。
乗客から見ると、B737 MAXとA320neoはいずれも新世代の単通路機ですが、エンジン、翼端、客室幅、派生型の構成などには明確な違いがあります。
9. B737 MAXはこんな人におすすめ

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B737 MAXは、単に「新しいB737に乗ってみたい」という人だけでなく、機材の違いや航空会社ごとのサービスを楽しみたい人にも向いている機体です。
特にB737-800など従来世代の737に乗ったことがある人なら、エンジン音や機内の雰囲気、翼端の形、客室設備などを比較すると、B737 MAXならではの違いを感じやすいでしょう。
9-1. 新しい世代のB737に乗ってみたい人
B737 MAXは、長年使われてきたB737シリーズの最新世代です。
外観は従来の737とよく似ていますが、
- LEAP-1Bエンジン
- Advanced Technology Winglet
- Boeing Sky Interior
- 大型化されたコックピットディスプレイ
- 空力性能の改良
など、さまざまな部分が進化しています。
飛行機に詳しくなくても、空港で翼端やエンジンを見比べたり、機内に入ったときの雰囲気を確認したりするだけでも、従来型との違いを楽しめます。
特にB737-800に乗る機会が多い人であれば、「同じB737でも新しい世代では何が変わったのか」を実際に体験できるのがB737 MAXの面白さです。
9-2. B737-800との違いを実際に比べてみたい人
B737 MAXの中でも737-8は、従来のB737-800に近いサイズの機体です。
そのため、
B737-800から737-8へ乗り継いで比較する
という楽しみ方もできます。
外観では、エンジンや翼端の形が大きく異なります。機内では、航空会社の仕様によって違いはありますが、照明や荷物収納、座席、機内設備などを比較できます。
また、離陸時や巡航中に聞こえるエンジン音の違いを意識してみるのも面白いポイントです。
もちろん、音の感じ方は座席位置や飛行条件によって変わるため単純な比較はできませんが、同じ航空会社でB737-800と737-8の両方に乗れる場合は、違いを確認しやすくなります。
9-3. A320neoとの違いを体験してみたい人
飛行機の機材比較が好きな人には、B737 MAXとA320neoの乗り比べもおすすめです。
どちらも新世代の単通路機ですが、機体の設計思想や客室幅、エンジン、翼端の形などには違いがあります。
たとえば、
- B737 MAXのAdvanced Technology Winglet
- A320neoのSharklet
- B737 MAXのLEAP-1B
- A320neoのLEAP-1AまたはPW1100G-JM
- 客室の横幅
- 座席や収納スペース
などを見比べると、同じ「3席+通路+3席」の単通路機でも、それぞれに違いがあることが分かります。
スペック表だけでなく、実際に乗ってみることで、座席の感覚や機内の雰囲気など、自分なりの違いを見つけることができます。
9-4. 航空会社ごとの機内仕様を比較したい人
B737 MAXは、航空会社によって機内仕様が大きく異なります。
同じ737-8でも、
- 座席数
- シートピッチ
- シートの厚さ
- USB電源
- コンセント
- Wi-Fi
- 個人用モニター
- オーバーヘッドビン
などに違いがあります。
そのため、B737 MAXという機体だけを見るのではなく、**「どの航空会社のB737 MAXに乗るか」**という視点で選ぶのもおすすめです。
今後、日本でもスカイマークに加えてJALやANAで737-8の導入が進めば、同じ機種を使う航空会社同士で座席やサービスを比較する楽しみも増えていきます。
9-5. 飛行機の進化を身近に感じたい人
B737 MAXの面白さは、完全な新型機ではなく、1960年代から続くB737シリーズを改良しながら現代まで進化させてきた点にもあります。
B787やA350のように一から設計された新世代ワイドボディ機とは異なり、B737 MAXは従来の737の基本設計を受け継ぎながら、エンジンや主翼、空力設計、電子機器などを更新しています。
そのため、
「旅客機はどのように世代交代していくのか」
を知るうえでも興味深い機体です。
普段は機種を意識せず飛行機に乗っている人でも、搭乗前に機材を確認してみると、旅行の楽しみがひとつ増えるかもしれません。
B737 MAXは、最新世代の単通路機に乗ってみたい人はもちろん、従来のB737との違いを比較したい人、A320neoとの違いを体験したい人、航空会社ごとの機内仕様を楽しみたい人にもおすすめできる機体です。
10. まとめ|B737 MAXはB737を進化させた最新世代

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B737 MAXは、長年にわたって世界中で使われてきたB737シリーズをベースに、燃費性能、航続性能、空力性能、機内環境などを改良した最新世代の単通路機です。
MAXファミリーには737-7、737-8、737-9、737-10があり、路線の需要や必要な座席数に応じて異なるサイズを選べるようになっています。中でも737-8は、従来のB737-800に近いサイズで、世界各地の航空会社で幅広く導入されています。
B737 MAXでは、新しいLEAP-1BエンジンやAdvanced Technology Winglet、機体後部の空力改善などによって、737NG世代より運航効率が高められています。
一方、乗客にとっての快適性は、B737 MAXという機種だけで決まるわけではありません。
Boeing Sky Interiorによる開放感のある機内や大型の荷物収納スペースなどはMAX世代の特徴ですが、座席の広さ、シートピッチ、個人用モニター、Wi-Fi、USB電源などは航空会社ごとに異なります。
乗り心地についても、「B737 MAXだから揺れやすい」と単純に考えることはできません。飛行中の揺れは、乱気流や天候、飛行高度、座席位置などさまざまな条件によって変わります。
また、B737 MAXを語るうえでは、2018年と2019年に発生した2件の重大事故と、その後の運航停止を避けることはできません。事故後にはMCASを含む飛行制御システムの改修やパイロット訓練の見直しが行われ、航空当局による再審査を経て運航が再開されました。
その後も製造品質に関する問題が発生しており、安全性は「一度認証されたから終わり」ではなく、継続的な監督や改善が必要であることも分かります。
A320neoファミリーと比較すると、B737 MAXはエンジンの種類、翼端の形、客室幅、派生型の構成などに違いがあります。どちらかが一方的に優れているというより、航空会社が既存の機材構成や整備体制、路線、必要な座席数などを考えて選択しています。
日本でもB737 MAXの存在感は今後さらに大きくなります。スカイマークに続き、JALやANAでも737-8の導入が進めば、国内線でB737 MAXに乗る機会は増えていくでしょう。
B737 MAXは、従来のB737の基本設計を受け継ぎながら、新しいエンジンや空力技術を取り入れて進化した機体です。
普段何気なく飛行機に乗っている人も、搭乗前に機種を確認してみると、「この飛行機はどの世代なのか」「従来型と何が違うのか」という新しい視点で空の旅を楽しめるかもしれません。